file.110 するがの「亀万寿」と「するが焼(生)」

いちにちいちあんこ

S社の編集者Nさんと初めてお会いした時に、私は調子に乗って自前サイトで「いちにちいちあんこ」というコーナーを細々と書いているお話をしました。

すると、心優しいNさん。最近とても美味しいと思ったどら焼きがあると話に乗ってきてくださり、これまたさらに調子に乗ってあんこ話に花を咲かせてしまいました。

そして、そのお店が亀有にあるとうかがったので、時間のある時に足をのばしてみよう、なんて思っておりましたところ……

なんとなんと、昨晩開催の忘年会に、持参してくださったのです~!!
なんと言うお気づかい!めっちゃうれしいっ。
さらに生どら焼きだけでなく、「亀万寿」というおまんじゅうまで!!
忘年会のあと、コーヒーと一緒に我慢できずにまずはこちらから…

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夜10時過ぎだけど、食べないわけにはいきません。
ということで(いそいそ……)。

「かりんとう風味」と書かれてますので、これはいわゆるかりんとう饅頭というやつですね!
20151214-3少々小ぶりと思うかもしれませんが、かりんとう饅頭は、何より皮の存在感がすごいですからね。この大きさがベスト♪

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皮がかりっとよく揚がってますよ!
思い切って半分に割ってみますと、こしあんが入ってます。
黒糖風味の香ばしい皮と、カリカリの食感が、こしあんのしっとりした風味でまとめられているというかんじ。美味しい!

そして、するが焼のほうは、翌日、おやつにいただきました。
「小倉+生クリーム+いちご」味!
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生クリームの入っているどら焼きを一日置いてしまったことに、申し訳ない気持ちでいっぱいですが……

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パッケージを開けたとたん漂う、美味しい香り!
この香り、どら焼きというよりはイチゴのショートケーキですよ!

そういえば、Nさんがいろんなフルーツを入れてるのがまた美味しい、とおっしゃっていたかも。これか~!
20151214-6割ってみましたら、こんな感じです!
あああ、やっぱり少し生クリームが溶けちゃってる(涙)。

でも、味のほうは、大丈夫、美味しいです!

ほんとに、どら焼きとショートケーキのいいところを合わせたようなお味!

あんこはどうかな、と思ってあんこのところだけひろって食べてみましたが、あんこもとても美味しい。生地はみりんの風味はありますが何となく洋風な気がしますね。
イチゴの酸味がまたいい!何個でも食べられちゃいそうです。他のフルーツの入ってるのも食べてみたいなあ。

ちなみに、するがさんのHPをみてみましたら、なんと「栗どらやき」の発祥はこちらのお店なんですって!それを記念してどら焼きを「するが焼」となづけたんだそうですよ。これはぜひとも食べてみなくちゃ!

Nさん、ありがとうございました~!

するが
http://www.surugayaki.com/index.html

 

 

 

 

聖武天皇にも小さな子どもにもそそがれる優しい視線。生き生きと立ち上がる人間の素晴らしさ!『語りだす奈良』/西山厚著(ウェッジ刊)

かつて担当させていただいた、『感じる・調べる・もっと近づく 仏像の本』(仏像ガール著)で、監修をしていただいた西山厚先生。

私にとっては、恐れ多くも「心の師匠」であり、名著『仏教発見』(講談社新書)以降、単独のご著書を待望する声が巷に溢れておりましたが、ようやく出版されました~!まさに待望の一冊です!!
なんとありがたいことに、先生が送ってくださったのです。本当に嬉しいです!!

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『仏教発見』でも、ぽろぽろ泣いてしまいましたが(正直言うと号泣しました)、今回もまたたくさん泣いてしまいました。予想した通りでした。これは電車の中では読めません。

先生の文章は、非常に明るくわかりやすく、仏教のことをよくわかっていない私のような素人にもよくわかるように、優しく語り掛けてくださいます。そして、その優しい言葉の重なりが、激しく心を揺さぶるのです。

私は以前、少しお酒をいただいた勢いもあり、生意気にも先生にこんな風に申し上げたことがります。

「先生の文章を拝読しておりますと、聖武天皇が、光明皇后が、生きてそこから立ち上がるんです。そんな言葉を紡げるかたなんてほかにいません!」

正確にいうと、「文章」だけではありませんね、「お話」からも、というべきでした。先生は語りの名手としてもそれはもう高名でらっしゃいますから。

先生の言葉によって、歴史上の人物が、まるで今ここにいて、優しく微笑んでいるような気がしてくるんです。そんな思いを抱く「言葉」に出会うことは、私にとって初めてでした。

そして先生の言葉は、弱き者へその視線が向かったときに、さらに優しく優しくなります。幼稚園の子どもたち、小学生の子どもたち、障害のある人たち……。
そして、愛する我が子を一歳になる前に亡くしてしまい、悲しみに狂いそうになる、聖武天皇と光明皇后にも……。

歴史上の偉人にも今を生きる子どもたちにも、時空を超えて、等しく「尊いやさしさの種」のようなものを見つけられ、それをさっと取り出して見せてくださるんです。それこそが仏教にいう「仏性」なのかもしれません。

今回のご本は、毎日新聞の「奈良の風に吹かれて」という連載を一冊にまとめられたものだそうです。タイトルから連想される通り「奈良」に関するお話をベースに、仏教、歴史上の人物に関するものもあれば、先生が旅をされるというお話もあります。一篇はとてもコンパクトなエッセイでお話は全部で118篇。
随所で胸が熱くなったり、涙がにじんだりしてしまいますが、そのたびに「人間っていいなあ」「生きていくっていいなあ」という気持ちになるのではないかと思います。まさに先生のやさしさと愛に溢れた一冊です!ぜひお手に取ってみてください!!

(むとう)

悩んでいいんだ。悩んだ数だけ女は輝く――。『「悩み」と向き合える女性は、うまくいく』/文美月著(KADOKAWA)

悩み多き日々を過ごす全ての人へ

仕事をしていると、いえ、それだけじゃないですね、「生きている」と悩みはこれでもかと湧いてきます。私も、根がビビりで心配性なので、メール一本送るだけでも、ドキドキしてしまいます。それがどんなに仲の良い人でも、です。仲の良い人でも、読み違い伝え違いは起こるくらいですから、あまりよく知らない方なんでもう、どうなってしまうことやら…(くよくよ)……

仕事も、勤め人だったときにも、もちろん悩み事は多かったのですが、フリーになってからの悩みはまたひと味違います。
一番大きな違いは、同じ立場に立って、相談できる人がいないということ。
会社にいるときでしたら、たとえば、上司にこういう判断で間違っていないかを確認、相談することもできますが、フリーになりますと、そもそもお仕事先にそういう相談をしてもいいのか、なんてところから「判断」しなくてはならなくなります。

悩み量産型の私としては、こんなに悩みが増えてしまうというのはかなりの負担なのです。
フリーになるまではわからなかった悩み方です。しかし、自営業ですから一応経営者ともいえます。頑張らないといけません……。
それに、一応女として生まれたからには、私生活のほうも頑張りたいところです。独身ですし子供もいないけど、これからの人生、楽しく豊かに一緒に歩いていけるパートナーは、やっぱりほしいです。うーん、我ながら悩み満載ですよ!

さて、そんな悩み多き私にとって、まさにドンピシャな本が出版されました。

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担当させていただいております畠山健二先生のイベントで先生にご紹介いただきました、文美月さんの処女作です!!

文さんは、ヘアアクセサリ製造販売「リトルムーンインターナショナル株式会社」の創業者で、大注目の女性経営者でらっしゃいます。本書では、その経営者としてのお話し、そして在日コリアンとして悩みながら歩まれてきたその半生を、力強く書かれています。

私は、文さんと同じような体験をしたわけではありませんが、子どもの頃、理由もないまま、長い期間いじめられていた経験をふと思い出しました。
何をしたわけでもないのにイジメられる不条理さ……。そのために、なかなか自己肯定できず、自分は世の中に受け入れられないのかな、という一種のあきらめを持って中学生まで過ごしました。
なので、文さんのアイデンティティに悩まれている姿を文章で拝見すると、ものすごく共感するのです。

『「悩み」と向き合える女性は、うまくいく』というタイトルはもちろんのこと、
(私はこのタイトルを見て「ほんとですか、マジですか、私、私、チョー悩み一杯でしかも逃げられなくて正面から向き合って玉砕してます!ってことはうまくいきますか??!」と心の中で叫んでしまうほど、ぐっと心をつかまれましたw)

胸にしみる言葉がたくさん出てきます。

『やらないことを決めると、自然と「やるべきこと」が残ります』
『ポジティブな環境に身を置く』
『いのちの使い方を考えてみる』

上にあげましたのは、そのごく一部ですが、とても分かりやすい言葉でときに優しく時に厳しく(?)書いておられます。人としても、また仕事人としても、ぐぐぐっときます…。

本書は、ビジネス書とも言えますし、人生の指南書とも言えます。

仕事をしている人、専業主婦の人、学生の人にも、つまり全女性におすすめです。それから、男性にも読んでほしいなあ。女性には男性にはない悩みや壁があったりするだということを、知ってもらえると思います。

ぜひ、お手に取ってみてくださいね~!

(むとう)