2018年、新年のご挨拶。

新年あけましておめでとうございます!!
旧年中は、本サイト及び代表・武藤をご愛顧いただきまして、誠にありがとうございました!

一年経つのがあっという間過ぎて、毎年驚いている気がします。

2017年も、本当にあっという間でした。

しかしこの「あっという間」は自分にとっては、とてもいい意味の「あっという間」だったように思います。

例年ですと、自分の力不足に苦しみ、人間関係に悩み、くよくよし……

そんな負荷を感じながらの「あっという間」なんですが、昨年はそんなことも感じつつも、それ以上に、何だか充実した楽しい一年だったような気がするのです。

微力なことにはかわりありませんが、自分なりに満足できるお仕事をさせていただくことができました。

畠山健二先生の『本所おけら長屋』シリーズが、累計50万部突破されたことも、
五木寛之先生のご本を続けて2冊刊行することができ、重版を重ねられたことも、
本当に嬉しいご褒美でした。
私の力なんてなきに等しいのですが、そう言った素晴らしい作品に関わらせていただけたことが、とにかく誇らしく、ジンワリとありがたく……
さらに、荒山徹先生の歴史小説『白村江』が、歴史時代作家クラブ作品賞を受賞されたことも、とにかくものすごくうれしかったです。

そして、自分のために時間をつくれたのも良かった。

2017年は、少しでも時間ができたらとにかく旅をする、と決めたんですが、十分に実行できました。特に印象的だったのは…

大阪・奈良、
対馬・壱岐・博多・宗像、
長野・戸隠、
津島・名古屋・伊勢・鳥羽・伊良湖、

への旅です。
上の地名は、実は自分の中ではすべて関連し、繋がっているんです。
仕事にダイレクトにかかわらないかもしれませんが、自分にとってのライフワークにコネクトしていく大切な旅になりました。

そして今年です。

2018年も、2017年にスタートできた、「自分なりの大きくて小さな旅」を続けていきたいと思っております。

仕事ももっともっと、面白がっていきたいですし、
先生方にもっともっと、楽しく本を書いていただけるよう全力を尽くしたいと思います。
そして、自分自身のライフワークも、しっかりと歩を進めていきたいと思っております。

本サイトでもささやかながら、そんなことをご報告していきたいと思っております。
どうぞ今年もよろしくお願い申し上げます!

ありをりある.com 編集長
武藤郁子 拝

「鳳凰の声を聴け」

仕事柄、ただひとり、ひたすらに机に向かうことが多いのですが、
何日間も閉じこもって仕事をしていると、世界がどんどん狭まってくるように思い、だんだん悲しい気持ちになってきます。

今日みたいないいお天気の休日にこもっていると特に…^^;

そんな時には、A老師の揮毫を拝見すると、気持ちが落ち着いてきます。
ちょっとカジュアルで恐縮ですが、一番目に入る机の正面にぺたりと貼らせていただいてるんですね。

以前大変お世話になっている先生にお供して、A老師をおたずねした際に、ご案内くださったNさんが、師の揮毫を印刷されたとのことで、わけてくださったものなんです。

A老師の柔らかで優しい物腰は、私のような門外漢でも一瞬にしてその大きさを感じ取れてしまうような方でした。全く詳しくないですが、禅僧の理想のお姿を見たような気がしたものです。

「聴鳳」

恥ずかしながら、正しい意味を分かっているわけではありません。
でも、この何とも言えない美しい文字を見ていると、世界が広がっていくような心地がするのです。

「鳳」とは、鳳凰の「鳳」ですが、「聴」とあるからには、「聴く」ということでしょう。「聴く」としたら〈鳳凰の声〉か、あるいは鳳凰の鳴き声から律を定めて造られたという竹の笛《鳳笛》のことでしょうか。

姿が見えなくても、声〔音〕は聴こえます。
たとえ、孤独でもその声は聴こえてくるはず。聴こえないのは、自分が聞きたくないからなのではないか、と。

「鳳凰の声を聴きなさい」
――見えているもの、自分でわかることだけがすべてではない。
もっともっと大きなものが世界にはある。
その豊かさを、大きさを感じなさい。

……と。

私にとっては、そんな意味に思えてくるんですね。

そうすると、なんだかちょっと安心するんです。

そんなわけでして、本日ももう少し仕事がんばります。
そして夕方は剣道のお稽古に行くぞ~!おーー!!!

 

6月23日は「慰霊の日」――沖縄に思いを馳せる日

沖縄県民、そして沖縄を愛する人はよくご存じだと思いますが、今日は「慰霊の日」です。

太平洋戦争でアメリカ軍が沖縄に上陸、「沖縄戦」を開始したのが1945年4月1日。
6月23日に、日本帝国陸軍第32軍司令部が自決したことをもって、組織戦の終結とし、「慰霊の日」として、アメリカ施政下にあった琉球政府が定めた記念日です。

1972年に本土復帰となり、一度法的根拠を失いましたが、1974年に沖縄県が条例で、改めて「慰霊の日」と定めたとのこと。沖縄県では、この日には、死者を弔い平和を願う式典が開催され、各局各新聞で特集・特番が組まれます。

しかし、私は沖縄に通うようになるまで、この記念日を知りませんでした。

それも偶々、この時期に沖縄を旅したことがあり、町中が祈りに包まれている様子を見て、それで知ったんです。そんな大切な日を私は知らなかったのか…と、心の底から自分にがっかりしたことをよく覚えています。

「終戦の日」は、8月15日。これは皆さんよくご存じかと思います。

しかし、あの悲惨過ぎる沖縄戦が終わったとされる日、「6月23日」のことは、沖縄以外にいますと、知らないままでいることも多いと思います。

でも、私は、知ることができました。
以来、この日は私にとって「沖縄を思う日」になっています。

何ができるというわけではありません。
しかし、「知る」ということ、「忘れない」ということ、「思う」ということが自分にできる唯一のことではないかと思います。

あの美しい島の大地には、今も、真っ白な悲しい骨がたくさん埋もれているのです。そのことを思いたいと思います。

どうか、どうか、魂の安からんことを。