え~、萬斎さん、なんでまたそんな畑違いのめんどくさそうなことを…と、正直思ってました。
でも、今朝、たまたま記者会見を見て、おおおお!そうか!と、納得して、何だかワクワクしてきちゃいました。
「能・狂言師である自分からすると、そもそも「鎮魂再生」こそ芸能の主題である。今度のオリンピックでは、その日本の芸能の根源を、土台にしてあくまでも本質的に表現したい。見てすぐわかる和ではなく、おおもとの精神に、「和」を持って挑みたい」
要約すると、そんな意味のことをおっしゃってたんですが、なんで野村萬斎さんほどの本筋の芸能の人が、なぜこの仕事を受けたのかわかった気がしました。
そうか、今度のオリンピックは、規模が大きいけど、「鎮魂祭」なんだ。
だからこそ取って付けたような「和テイスト」ではなく、本質的に正しいことをやらなくてはいけない、と。
萬斎さんはそれをやるには、いろんな作法や手法を知っている自分がやらなくてはと思われたんじゃないか。
確かに日本の芸能の根幹とは、「鎮魂」なのです。
神や怨霊を鎮める。神仏に感謝をささげる。凶事を祓い、喜事を招来する。
室町時代に誕生したお能や狂言は、それ以前の時代の芸能のエッセンスを集大成したものですから、テーマのほとんどが鎮魂です。萬斎さんは、そんな伝統のど真ん中に入る人です。
これ以上ないってくらい、本筋のことをよくご存じでしょう。
他のメンバーも、今を時めく才能あふれる方ばかりですが、その核になる「魂」を呼ぶ人が必要だった。
それを萬斎さんがやってくれるということなのでは!?
いやもう、これは、俄然楽しみになってきました!!