file.55 昇月堂の「桜まんじゅう」とおまけのひと品

いちにちいちあんこ

三連休、いかがお過ごしでしょうか。

私は、昨日だけお休みして、友人と、埼玉県神川町にあります金鑚(カナサナ)神社と、金鑚大師こと大光普照寺に初詣しまして、その後、これまた神川町の名湯「白寿の湯」に行って、心も体もリフレッシュしてきました!

この流れは、とても気に入ってましてここ数年パターン化しています。白寿の湯のお湯はまるで美容液のようですし、カナサナ大師さん、カナサナ神社さん、ともにものすごく気持ちのいい場所で、ついつい訪れたくなっていまいます。

さらに、この白寿の湯では、売店を覗くのもまた楽しい。

近隣の和菓子屋さんのおまんじゅうなんかを気軽に買うことができます。
桜まんじゅう

さて、その中から今回私が選んだのは、こちらの「桜まんじゅう」!!
かわいいですよね?!!

白とピンクの皮で、さらに美しい桜の塩漬けが載ってます。
春って感じですよね。

こちらの製造元、昇月堂さんは、ネットで調べてみますとあまり情報は多くないのですが、どうも近隣のカンザクラで有名な桜山公園の近くにある和菓子屋さんのようです。
桜まんじゅう

白い皮のほうがこしあん、ピンク色のほうが粒あんでした。(粒あんのほうは写真撮るの忘れちゃいました。すみません^^;)

あんこは、つぶもこしも、とても丁寧で、優しいちゃんとした味です。しみじみと美味しい!

3個のパックが350円。このクオリティで一個120円くらいで買えるのは、ほんと良心的ですよ!!

白寿の湯
http://www.yugo.co.jp/spa/hakujyu/

昇月堂
群馬県藤岡市鬼石518-10
0274-52-2151

………………

さて、今回はちょっとおまけ。番外編として、もう一つご紹介します。

この白寿の湯の近くに、明治時代から続いているというヤマキ醸造という醤油屋さんがありまして、ちょっと軽く食べることもできると知り、お昼でもいただこうか、と足をのばしました。
ヤマキ醸造御用蔵行ってみましたら、こんな感じで、なんだかとても立派です。見かけも立派ですが、志も立派。安全でおいしい食品を作ろうと努力されてるみたいですよ。

「ヤマキ醸造『消費者御用蔵』で使用する原料は、農薬・化学肥料・除草剤など使用せず、土作りからこだわった自然農法(有機栽培)を親子2代に渡り約60年間の経験を持つ須賀さんが代表をする『豆太郎』グループで丹精込めた大豆・小麦・米など環境保全型農業の国産有機栽培・国産特別栽培の原料のみです。自然風味を大切に活かし、化学合成添加物など使用せず、『安心』・『安全』・『健康』にこだわった食品造りをしています」(HPより引用)

なるほどなあ。店内では、直売もしてまして、みそ・しょうゆ以外にお豆腐、クッキーやケーキなど様々なものを販売されてまして、そのほとんどが試食できるんですが、みんなとても美味しかった!!健康な味、と言いましょうか。

さて、私たちは、この直売所に併設されている「糀庵」でお昼をいただきました。キーマカレーと、豆乳うどんをいただいたんですが、食後のデザートに…と、「卯の花まんじゅう」も注文しました。
卯の花まんじゅう

こちらが卯の花まんじゅうです!
ホカホカと湯気が立っていて、なんともおいしそうでしょ??!
卯の花まんじゅうなんといっても、何を食べても丁寧で美味しい味でしたから、このおまんじゅうの中のあんもきっとおいしいに違いありませんよ。

と、ムフムフいいながら割ってみましてら…
卯の花まんじゅうええ!?卯の花じゃん!!

あんこじゃないじゃん!!

思わず叫ぶワタクシ。

そこで、はたと理解しました。私勘違いしてました。そもそもこのおまんじゅう、名前に「卯の花」ってついてるんだから気づけよ…、と。

個人的にはちょっと当てが外れてしまいましたが、ものすごーく大きい意味でいえば、これは「餡」です。豆を使ったあんこではありませんが、おまんじゅうの餡なんだから、広義にはあんこの一種と言えなくもない…と無理やりこじつけながら、パクリ。

あら。
美味しい。

中の卯の花は、非常にスタンダードな味付けのおからなんですけど、やはりおから自体が美味しいからでしょうか、とても深い味がします。そして何より、この皮がいい。少し甘めの皮です。通常のおまんじゅうよりも甘味が強いんですけど、その甘味と、この卯の花がよく合います。

これはいいわ。

例えば、お子さんへのおやつにも最適。体にいいし、腹持ちもいい。何より安心して食べさせられますね。それから、甘いものが苦手な方へのお土産にもおすすめ!と思います。

ヤマキ醸造御用蔵・糀庵
http://www.yamaki-co.com/user_data/chokubai.php

 

 

file.54 虎屋菓寮の「胡桃あんみつ」(期間限定)

いちにちいちあんこ

昨日は『天上の舞 飛天の美』展@サントリー美術館に行ってきました。

サントリー美術館に行くと、必ず立ち寄ってしまうのは「虎屋果寮ミッドタウン店」です。

こちらは、あんみつが1260円と、私にとってはかなりのいいお値段。でも以前もご紹介しましたが、そのお値段を後悔しない、非常に手のこんだ美味しいあんみつなのです。

しかも、今回事前に調べたところ、なんと冬季限定という「胡桃あんみつ」というのが14日までやってる、というではないですか!!

おお、それはいい!っていうか、展覧会も14日まででギリギリでしたが、クルミあんみつもぎりぎりだった、ということですわ。危ない危ない。

胡桃あんみつ

こちらが「胡桃あんみつ」です!

ご覧の通り、通常のこしあんと、胡桃あんのダブルあんこですよ!やった~!それに、求肥にも胡桃が練りこんであります。さらにお正月っぽい感じで、色付き羹が赤い梅と青い松。おめでたい!
胡桃あんこちらが胡桃あん。白あんの中にクラッシュした胡桃が練りこんであります。
胡桃が相当に強くて、白あんの味はほとんどしなかった^^;。

ひょっとしたらなんですが、胡桃は渋皮をとってしまい完全にマッシュ(もしくはペーストにしちゃうか)してしまってよかったんじゃないかなあ。もちろんこのままでも美味しいのですが、それぐらい胡桃が強いんですよね。せっかくの白あんなので、その白あん感ももうちょっと感じたかったかな~。
こしあんそして安定のこしあん!
虎屋のこしあんってほんと美味しいな~。

ちなみに、上の写真で黄色く見えるのはキビ餅です。これも定番で入っていますが美味しいです。

それにしても、今回も後悔しない美味しいあんみつでした。
これからも季節の期間限定あんみつを追いかけていきたい!と固く心に誓いましたよ。

虎屋茶寮ミッドタウン店
http://www.tokyo-midtown.com/jp/shop-restaurants/food-cafe/SOP0000041/

吉田戦車さんの『おかゆネコ』、最高です!

漫画家・吉田戦車さんの『おかゆネコ』の2巻目が、昨年年末に出版されました。
あまりにも面白いので、こちらでもご紹介させてください。

この『おかゆネコ』。私は戦車さんの新境地を見る思いで拝見しております。

新境地、と言ってもだれにもまねできない「戦車さんワールド」感はそのままなのですけど…。
ある意味、漫画だけでなくエッセイなども含め、ここ数年で戦車さんがやられてきたことがここに結晶化されているような気がします。

「ほぼ日」の掲載を本にまとめた『逃避めし』。

戦車さんの子育て漫画『漫画おや』

それらにあった、戦車さんの日常に広がる普通だけどやっぱり戦車さんワールドな面白さ。

そう言うものが結晶化したのがこの『おかゆネコ』なんじゃないか、と思うのです。

おかゆネコ

「おかゆ」プラス「ネコ」ですよ??!

こんな組み合わせ、戦車さん以外に考えられますでしょうか、っていうか作品として面白くてちゃんとエンターテインしたものにし、なおかつ連載できますでしょうか!?

本当に、天才っ!!

ここでざっくり、『おかゆネコ』の内容をご紹介しますと、『おかゆネコ』こと、「ツブ」は猫なんですけど「しゃべり病」という奇病に罹患して、人間並みの知能と言語能力を持った猫。

不摂生な生活を送るサラリーマン(30代前半)・八郎のために、毎日おかゆを煮ています。

なぜ「おかゆ」かというと、そこがまた戦車さん流のシュールさなのですけど、
ツブは八郎のお祖母さんからおかゆのテクを学んでおり、おかゆをとても上手にフレキシブルに作れます。

この、八郎とツブを中心に、小さくも大きなストーリーが毎回くりひろげられ、最後に必ずツブがおかゆを煮てくれてお話が終わる、という流れです。

脇を固める登場人物もめちゃくちゃ面白い。同じくしゃべり病にかかっているキリマンジャロ寺のライオン和尚、「おかずイヌ」のガツ。
八郎の上司で猫好き・中年格闘家の多田課長。八郎のことが好きだけどかなり変な女性研究員・俵さん。八郎が勤めるコトリビールの社長目白さんは、おかゆのことをやる気がないやつの食べるものだ、と言ってツブをバカにしたりします。

なんかもう、こういう人たちがまたたまらなくいい!!のです!

何度読んでも、じんわりといい、面白い。
そしてなんだか、癒されるのです。読んでいるうちになにかほんわかしてきます。

これぞ、まさに『おかゆネコ』の効用ってやつでしょうか!!

体と心が何となく疲れてるな、と感じたらこの一冊!おかゆネコで一息つきましょう。
めちゃくちゃお勧めです!