file.32 麩帆の「麩まんじゅう」

いちにちいちあんこ突然ですが「生麩」って、大人ですよね。

私が初めて生麩をいただいたのは、確か高校生の時。京都に修学旅行で行った時のことだったかと思います。お餅ではない、不思議なもちもち生地・生麩。小麦粉に食塩を加えてよく練るとできる「グルテン」を蒸したものですね。

私の出身地である埼玉のあたりでは、生麩どころか、そもそもお麩を食べる習慣があまりありません。ただ、乾燥麩は、インスタントのお吸い物なんかにも入ってますからその存在はよく知っていました。そのお麩に『生』があるなんて、と知ったのはその高校時代のこと。上品な甘味どころでいただいた麩まんじゅうは「品がよくて大人の味だなあ」と感動したことを覚えています。

さて、そんな麩まんじゅうですが、関東にも名品があるんですね!

昨日は、江ノ島に行ってきたのですが、「美味しい生シラスが食べたい!」という私たちの願いを、逗子出身の友人O夫婦がアテンドしてかなえてくれました。そして、さらに連れて行ってくださったのがこの「麩帆(ふはん)」さんです。

「小さな受付口みたいなところしかないから、ついつい見過ごしちゃうくらい。生麩と、麩まんじゅうしか売ってないの。すごく美味しいよ」

とOさん夫婦。えええ!それは行ってみたい行ってみたい行ってみたい!と叫ぶ私を車で連れて行ってくださいました。

帰宅してから調べてみると、知る人ぞ知る名店なんですね。さすがOさん夫婦!
麩まんじゅう写真は、3つの麩まんじゅうです。温度差で汗かいちゃってますね^^;。昨日は暑かったし。
麩まんじゅう大きな笹の葉でくるまれてます。ワクワク。
麩まんじゅう運ぶ時にちょっと潰しちゃいました。しわがよっちゃってますが、つるんとして美味しそうですよ!ヨモギの香りがぷうんと。
麩まんじゅうそして、あんこはこし餡!ものすごく上品なこし餡!
生麩の生地もするり、つるり、という食感で、中のこしあんもスルリ、さらりと消えてなくなるので、一瞬でこの美味しいものは、私の口から消えていきました。
幸せな一瞬でした。

幸せってそういうものかもしれないわね、なんて大人な発言をしてみたりして。

麩帆(ふはん)
http://tabelog.com/kanagawa/A1404/A140402/14000595/

file.31 虎屋の「あんみつ」

いちにちいちあんこ

あんこが好きだと言いまくっているので、今度スイスに移住してしまう友人Kさんから「一番お勧めはなに?」と聞かれました。スイスに行く前に食べてみたいとおっしゃるのです。

そ、それは。責任重大!
嬉しくも悩ましいお題ですよね~~。

あんこと言っても、あんこを使ったお菓子ということで考えますと、種類がたくさんありますし、豆の種類もいろいろあるし…

ううう~~ン、ううう~~~ン、と考えておりましたら、はたと思いついたのが今回ご紹介する「虎屋のあんみつ」です。
さっそく、Kさんご夫婦と食べおさめに行ってきました!

虎屋はあまりにも有名でお店もたくさんありますし、皆さん今更?とおっしゃるかもしれませんが、いやあ、やっぱり500年以上の歴史は伊達じゃありません。

虎屋さんは、創業は室町末期。もともと京都で御所にお菓子をおさめている和菓子司さんでしたが、明治時代に天皇家が東京に遷座された時、東京にも進出してきたんですよね。

虎屋さんの和菓子は、その歴史そのままという気がします。京都和菓子の正当さを守りながらも、東京らしい武家文化的な潔さを感じさせる「きりっとした味」。

赤坂に本店があり、私はこちらであんみつをいただくのを「ご褒美」と呼んでます。
あんみつは約1200円。ちょっとお高めですね。普段、私が食べるあんみつは700円くらいまでのもの。そんな私にとっては、ちょっと贅沢な逸品なのです。

今回は、六本木ミッドタウンの菓寮へいってきました。
六本木ミッドタウン店の良さは21時までやってるというところですね。そして平日だとかなりすいていて、ゆったりと過ごすことができます。

このあんみつは1200円払って食べる価値のある素晴らしいあんみつなのです。それがこちら!!あんみつひゃ~うつくし~~!
虎屋さんのあんみつを見ると、あんみつも「和菓子」だということを再認識しちゃいますね。

あんこが美味しいのはもちろんですが、寒天以外にも、同じようにカットされた水ようかんやキビ、やゼリー、金時豆にえんどう豆…と、その一つ一つに「仕事」を感じさせてくれます。

あんみつもういうまでもありませんが、このこしあんの美味しいこと!

黒蜜も本当に美味しいし、金時豆とえんどう豆がまた美味しい!オプションで花豆3粒を100円で入れてくれるサービスもありますよ。オプションといえば、白玉とアイスクリームも100円プラスで入れてくれます。

いっしょにいったKさんご夫婦も、とても喜んでくださいました。「パリの虎屋に食べに行く!」と意気込むKさん。そうそう、虎屋さんはパリ展開されてますもんね。

チェーン店展開されてますけど、虎屋さんは味を落とさないんじゃないかな~。なんて思います。ぜひ皆さんも、お近くの菓寮にいってみてください!カキ氷やほかのものもはずれなしですよ!!

ちなみに、赤坂本店では、「虎屋文庫」という菓子資料館も併設しており、年に何度かですが展覧会を催してます。私のお勧めは、こちらで日本のお菓子の歴史に触れて、菓寮で一服、です。ちなみに、今年は11月一日から「和菓子の贈りもの」展を開催されるそうですよ!!
私も久しぶりに行ってみる予定です。

虎屋
http://www.toraya-group.co.jp/main.html

虎屋六本木ミッドタウン店
http://tabelog.com/tokyo/A1307/A130701/13037370/