温泉、サイコー!@白寿の湯(埼玉県)

今日はどうしても体調を上げたいので、突然ですが温泉に行ってきました。
こういう動きができるのは、まさに自由業のだいご味ですね!

場所は、埼玉県北部にある神川町というところ。周囲を山で囲まれた静かな町です。
埼玉県と言ってもほぼ群馬ってかんじ。実は埼玉県出身ですが、神川町という場所があることを今日初めて知りました。すみません;;!。

この温泉、コスメや美容にめちゃくちゃ詳しい友人が、お肌にいいのはこの温泉!と教えてくれたんです。埼玉県下でも、泉質の良さで一・二を争うんだよ!と。
そう言われたら行くしかありません。友人Kさんをお誘いして早速ゴー!

白寿の湯の周りはこんな感じ。山に囲まれています。

結果。

めちゃくちゃよかったです!
ちょっと驚きました。こんなに近くに、こんなに本格的なお湯があるんですね。

日帰り銭湯ってよく見かけますが、温泉とはいってもちょっと??というところも結構多いですけど、ここの温泉は「湯治」レベルじゃないかな、と思いました。下手に高価な美容液買うより、こちらに入ったほうが多分いいな、と。
見た目は茶色がかったお湯で、なんとなくねっとりと肌に絡む感じ。でもけして重たくはありません。温度はそれほど高くありませんので、熱いのが苦手な人も長湯できるんじゃないかなと思います。

そして、素朴ではありますが、ご飯を食べるところもなかなかいい感じでした。
私がいただいたのは「姫豚丼(赤)」。Kさんは「姫豚丼(白)」
このあたりの名物である姫豚の丼ぶりですが、私の食べた(赤)はタレ味。(白)は塩味なんだそうです。

見たまんま、美味です!(980円)

美味しい豚肉とたくさんの玉ねぎを甘辛いたれで味つけてます。間違いなく美味い取り合わせですよね!!奇をてらわないド直球のおいしさで私は好きです。

帰ってきてからも、体がなんとなく軽いです。肌もしっとりしてるし、いい!
これはまた行っちゃいますね~!

スタッフの皆さんも、みんな感じ良かったですよ♪
遠くから行っても、納得のお湯だと思います!
ただ、平日の今日でさえ、結構お客さんが入ってたので、休日はすごいんじゃないかなあ^^;、と。できれば平日をお勧めします!

白寿の湯
住所   〒367-0301 埼玉県児玉郡神川町渡瀬337-1
TEL   0274-52-377
http://www.yugo.co.jp/spa/hakujyu/index.html
:JR高崎線本庄駅南口より朝日バス(神川町神泉総合支所行き)下渡瀬下車約1分

 

イシブカツvol.8②そして王道の板碑もね~

朝から、ガツンと石室の美しさにやられた二人。
しかし、その余韻も冷めやらぬまま、今度は中世の板碑の世界へゴー!

真名板薬師堂

行田市内で最も大きいという「真名板薬師堂板碑」をみにきましたよ。想像していたよりもなんだか大きなお寺さん。でも、現在はご住職はおらず、近隣の皆さんで管理してるとのこと。

おお!ありましたありました!
前方にある大きな銀杏の樹の間から覗いています。立派な板碑です。
どーん。
高さは3m51cmもあります!でかい!
紀名は建治元年(1275)といいますから、700年以上前に造られたものですよ。すごいですね~。
ちょっと表面に注目。
上に三つの丸みたいなのがありますが、これは「三弁宝珠」と呼ぶそうです。
仏教では「如意宝珠(にょいほうじゅ)」というめちゃくちゃパワーを持った玉(見た感じ桃みたいな形)があります。「思いのままに願いをかなえる宝の珠」という意味で、よく仏像が持っていたり、単体で祀られたりしています。

この板碑の場合、阿弥陀さんを表す梵字(種子)・キリークが真ん中にどんとあって、上に三弁宝珠が並んでますね。
石田氏のお話では、こうして三弁宝珠を刻むことで、ご本尊の阿弥陀さんを「おごそかに飾り付ける」という意味があるそうです。またこれを「荘厳(しょうごん)」するというんだそうですよ。ほほ~~。
その下の方を見てみると、なんか変なものがありますよ!

中央の左右、磨滅してしまってますが、中央の縦は、「南無阿弥陀佛と書かれていたのがわかります。でもその左右に謎のレリーフ。イラストのように、多分これ、「五輪塔」というスタイルの塔を刻んでるんですけど、なんか屋根の途中が離れてますよ?
たぶん、ここにも何か書かれていたんでしょうけど、まったく今はもう何が何だか…。何が書いてあったんでしょうね?w

そんな話をしていたら、石田さんが「フンフン」と鼻息を荒くしておられます。この「フンフン」はいつも穏やかで優しい石田さんが憤慨されているシグナルなのです。

「なんかさ、…うまかろうってかんじがしてこない?」
そう言って、鋭く種子とその下の蓮台を厳しく見つめています。
「確かにうまいと思う。でも『ほら、こんなにうまく彫れるんだぞ、どうだ』ってかんじじゃない?」
うんうん!
私も激しくうなづきました!わかる~!

そうなんです、すごい上手だと思うけど、なんか「どうじゃ~~」って威圧感があるような気がしちゃうんです。

あれ?気付かなかったけど…

やっぱなんていうんでしょうか。包まれたいっていうか。せっかく極楽浄土に一緒に連れてってもらえるんだったら、優しい阿弥陀さんにお願いしたいな、っていうか。そういう気持ちがあるわけなんですよ。
そう考えてしまう私たちとして、もうちょっと包容力のある空気感のがいいなあ、と思ってしまうわけです。

そんなこんなで、ちょっと落ち着いてみますと…。

なんか横にちっちゃいのがある。めっちゃ小さくて視界に入ってませんでしたが、こちらもなんかよく見るといい感じですよ。

こちらの種子は「バン」、「大日如来」です。
調べてみたら、なんとこちらは1265年に造られたものだそうで、隣の巨大板碑よりもっと古い!ゴメン気付かなくて!

小さいけど、とっても古い板碑。地味ですがなんかしみじみしていいかも。

こうしてみてみると、こちらの板碑のほうが、地味だしそれほど上手ではないかもしれません。でも、優しい感じがして結構好き。
言うなれば。
巨大な方は、「おれは優しいぞ!ついて来い!」と正面から言われてるみたい、こちらはふと気づいたらいつも隣にいて気遣ってくれてた、みたいな。さりげない優しさ、みたいな(考えすぎ)。

いやはや、こうしていろいろ考えたりするわけですよ。
余分なことも、ね(笑)。

(イシブカツvol.8③へ続く)

イシブカツ①石ものには古墳もね~

この一年にわたるイシブカツで、今回、8回目を数えます。実は。
よく考えたら、前回の『板拓』もイシブカツなので、あれがvol.7なんでした。余談ですが、イシブカツは石部活で、「イシブ+部活」の略です。あんまし略せてないけど。

イシブカツは、 できるだけ、月に一度開催。石田石造(女)氏と巡る、めくるめく石ものの世界なわけなんですが、このイシブカツにより、この一年でだいぶ積み重なるものがあったような気がしています。
以前のブカツもまたこちらでご紹介していきたいと思っています。さて、そんなわけでとりあえずライブなところから!

先週の土曜日、AM8:40。高崎線吹上駅に集合。
埼玉のイシブカツの際には、ムトウが車を出すことになってます。 車の中で、大体こんなところに行きましょう、と軽く打ち合わせを終えて、いざ、出発!

まずは、いきなり本日のハイライト、行田市藤原町にある「八幡山古墳」へ。

実は、不勉強なもので、こんなに大きな露出した石室が、埼玉にあるということを知りませんでした。
こちらの存在を知ったのは、イシブカツvol.5で、「古墳へと運ばれた石」@さきたま史跡の博物館という講演会を聴講した際。
講演されたのは栗島義明さん。縄文時代の交易などの論文を書かれている考古学者です。

栗島先生によると、こちらの八幡山古墳は7世紀前期の古墳。中からは、関東では唯一、また畿内でも王族クラスにしか用いられないタイプの棺が出土したそうで、とにかくすごいゴージャスで当時の最先端文化が埋葬されていたそうなんです。

また、問題の石室の建造にも新しい技法をふんだんに取り入れているそうですよ。当時のこのあたりの文化度の高さがしのばれます。

さて、ここでもちろん問題になってくるのは、そうです、「石」です。写真を見ていただくとわかるとおり、この石室に使われている石、めっちゃでかいです!
こんなでかい石、いったいどこから運んできたんだ??って思いますよね?

八幡山古墳の石室とわたし。写真でとるとなんか縮尺がおかしい感じになってしまいます。とにかくでかいのか!と思ってくださいw。

と申しますのも。このあたり(埼玉県中北部)には、山がないんです。見渡す限りの関東平野がドワ~っと広がっていて、めっちゃフラット。
たいして知識のない私にも、こんなに巨大な石はこの辺では取れっこないぞ、と思います。

素材に注目!この青っぽい石には見覚えが…。

それから、この青い石。そうです。板碑に多用される「秩父青石」ではありませんか!?
この石は、ここから車で一時間ほど行ったところの山の方でしかとれません。車で一時間って、結構な距離です。特に、人力ですべて行っていた時代に、こんなにでかい石をわざわざここまで運んだってことですよ?何と最も重い石は14トンもあるんですって!!でか!
切りだすのも大変だし、運ぶのも大変だし、組むのも大変!

そうなってくると、間違いありません。「プロフェッショナル」がいましたよ、これは。石を切り出すプロ、運ぶプロ、石を組むプロ。あ、あと細かいところを加工するプロも必要ですよね。

内部もきれい!人が住めるな…

内部もご覧ください。
ね?なんかすごいきれいでしょ?
柱や天井には青石の板石を使ってるんですよ。そして、壁面にはグレーの石(角閃石安山岩)の切り石を積んでます。ちなみにこのグレーの石は群馬県産なんですって。はるばるだなあ。

この石室を見て感じるのは、設計者の美意識ですよね。明らかに素材の使いやすさだけでなく、造形の美しさや色の組み合わせを考えてデザインしてます。これは相当に高度ですよ!

私も石田氏も、大興奮。石もの、というと中世以降のものが多いのですが、よく考えたら、縄文時代や弥生、古墳時代において、「石」は重要な素材です。こ、これはすごいところに足を踏み入れたぞお!と慄きながら、二人とも、びっくりするような会心の笑顔を浮かべていたのでした。わけわからないのって楽しいですからね!

(イシブカツvol.8②そして王道の板碑もね~続く)