file.120 千日の「ぜんざい」

いちにちいちあんこ久しぶりの長期休暇をいただき、大好きな沖縄にいってきました!

数年前までは年に2、3回通っていたのですが、フリーになってからはあまり休みが取れず、今回はなんと2年半のブランク。なんと…

久しぶりの那覇は、すごく変化していました。

そう。「すごく」です。

再開発の波はとどまるところを知らず…

そんな気がして、なんとなくいつも以上に沖縄感覚にチューニングしづらいような…

私はいつも来沖したら一番初めに波の上宮にお詣りし、ご挨拶することにしているのですが、なんと言いましょうか、そこでもまだチューニングしきれない…

ということで。

千日へ、ゴー!

image千日は「ぜんざい」と言えば、まず最初に名前が上がるような、観光客にも有名な甘味と軽食のお店です。休日は行列ができたりするそうですよ。

「ぜんざい」と言うと、小豆のあったかいあんこの中にお餅が入っているものを想像するかもしれませんが、沖縄の「ぜんざい」はまたひと味もふた味も違います。

20160513-2こちらが、沖縄の「ぜんざい」です~!

かき氷じゃないですよ、ぜんざいですよ!

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下の方を見てください、
この下の部分が主役です

20160513-4最初は大変ですが、よいしょよいしょと掘り起こしますと、出てきました~!あんこ部分!
あんこ、というのもちょっと違かな。いや、しかしあんこと言いたい。

この明るい茶色ですが、そうなんです。小豆のあんこではありません!

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金時豆のあんこなのですね~!
アズキと違って、金時豆のほうが軽やかな味わいかもしれません。少しねっとりとしたテクスチャ-と、上品な甘さがなんとも言えず美味しい。

千日では、この美味しいぜんざいを300円でいただけます。

変わりゆく沖縄の中でも、この味は変わらない…。
私は、この一杯をいただいて、ホッと一息つけました。ようやくいつものようにチューニング出来た気がしたのです。
素朴で必要なものだけがあるような店内、ふんわりと優しいおかみさんの笑顔と、丁寧に炊かれた金時豆のかおり、そして味。

この、素朴で優しい風景が「古き良き沖縄」となってしまうのも、残念ながらそう遠くないかもしれません。それほど、沖縄の変化は加速度的に進行していると感じました。

いつまでもこの優しい美味しい味が残ってほしいです。

千日
http://tabelog.com/okinawa/A4701/A470101/47001481/

 

沖縄の歴史を感じるのに最適!グスク巡りの前に必ず読むべし!『世界遺産 グスク紀行』/岡田輝雄著(琉球新報社)

私は、沖縄が大好きです。初めて行ったときから、なんともいえぬ親近感を覚え、休みが取れては沖縄へ通い、しまいには沖縄民謡を習ったりしておりました。

私が沖縄に惹かれてしまうのは、どうしようもなく肌に合う、ということもありますが、もう一つ、沖縄の文化がとても魅力的だからだと思います。

特に私が沖縄の歴史にはまるきっかけとなったのが「グスク」です。

グスク、というのは「城」の字があてられますが、城塞(城塞でないものも含むのでちょっと複雑)のことで、北は奄美地方から、南は八重山地方の琉球弧の島々に、200以上あると言われています。

沖縄の中世、グスク時代とも呼ばれる群雄割拠の時代がありましたが(12世紀~)、この時代に多く作られました。

今も、その美しい城壁が残されてまして、さらにいまも聖所として尊崇の対象となっていて、そういう意味では御嶽(ウタキ)と同質、みたいな感じですね。

そうそう、忘れもしません。
初めて行ったのは中城(なかぐすく)でした。

残念ながら写真がありませんが、そのあまりにも美しい城壁にびっくりしてしまい、すっかり興奮して、座喜味グスク、今帰仁グスクと続けて観に行ってしまいました。

ほんとうにもう、そりゃ美しいのですよ!

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こういう時に限って、いい写真を発見できなかったのですが、上の写真は数年後に訪れた、今帰仁グスクの城壁(一部)です。

グスクの魅力は、その石積みの美しさもさることながら、御嶽(うたき)が必ず場内にあるということかもしれません。もう、建物は残っていませんが、ここは「遺跡」ではない。過去のものではなく、いまも、魂がちゃんとあるような気配があるのです。

よく、有名な遺跡を観に行くと、その壮麗な石造建築にウットリしながらも、「ここにはなにもない。過去のものなんだなあ」と感じて、ちょっと物悲しい気持ちになるのですが、グスクにはそれがありません。現役バリバリです。

よく、仏像を動かしたり、修理するときに「御霊抜き」という儀式を行います。これは仏像に宿る仏さんに一度ほかに遷っていただく、という儀式です。修理が終わったり、元の場所に戻ってきたら「御霊入れ」をする、ということをします。
その時の「御霊」にあたるようなモノが、グスクにはいまも変わらず宿っているように感じるんですね。

それは、コワいような、でもあたたかいような不思議な感覚です。

以来、私は沖縄に行くたびに、グスクを巡るようになりました。世界遺産にも指定されましたから、年々整備が進んで、ずいぶん足下も歩きやすくなりましたが、まだまだ昔ながらのグスクも多くあります。

沖縄に入ったことあるけど、グスクっていったことないなあ、という方がおられましたら、ぜひ巡ってみてください!

歴史好きでなくても、なんとも言えない不思議でパワフルな空間で、とても魅力的です。

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そんな方や、もしくはグスクは行ったことあるけれど、詳しいことは知らない、という方に、心からお勧めしますのがこの一冊!

『世界遺産 グスク紀行』(岡田輝雄著)です!!

「紀行」なんて書かれてますと、ライトな感じがしますけれども、ものすごくちゃんとした内容の、学術的な本です。写真も豊富で、説明も丁寧。

グスクを通じて、沖縄の歴史の相当克明なことを知ることもできますよ!

私も、実は久しぶりに、沖縄に行きたいなあ、と思い、書棚を見ていてふとこの本を手に取って、改めて唸りました。すごい本です!

数年前、この本を読んで、もう一度有名どころのグスクを巡りましたが、何度も見てきたはずなのに、気づくことがたくさんありました。本当に深い見方ができたと思います。

ぜひお手に取ってみてくださいね~!

【朗報】清水寺奥ノ院の観音さまと新潟で、ご本尊と沖縄で会えちゃいますよ!!

仏像好きの皆さんはもうとっくにチェックされてましたか?
私、すっかり後ノリになっております。情けなや…

なんと、京都清水寺奥ノ院の秘仏・「三面千手観世音菩薩像」が新潟万代島美術館にて。
また、秘仏は展示されませんが、そのほかの貴重な仏像や曼荼羅図などが沖縄県立博物館・美術館にて公開されるというではありませんか!!!

なぜ、新潟と沖縄…。何かご縁がおありなんでしょうか?

沖縄は私にとっても第二の故郷のような場所ですので、こちらにもいきたい気持ちでいっぱいですが、なんと言いましても、奥の院の秘仏「三面千手観世音菩薩像」は、2000年も2009年も見逃してしまっているが故に、思わず指が震えるほどに衝撃を受けました。

いや、だって33年に一度のご開帳が本来ですから、ね。もう、生きてるうちに一度でも拝観できたらいいか…とほほ……。と落ち込んでいたところ、まさかのこの特別開帳ですもの。いやもう、なんかご褒美もらったような嬉しさですよ!

これはいかねばなりますまい!

新潟は10月14日まで。
沖縄は11月2日~12月8日!!

(詳しくは清水寺のHPにて ↓)
http://www.kiyomizudera.or.jp/news/2013/08/post-3.html
20130909