file.94 菓匠右門の「いも恋」

いちにちいちあんこ

東武東上線埼玉エリアに生まれ育った者にとって、川越は「ちょっと都会」な場所です。

中学生だと、友達とちょっと遠出をして、洋服を買いに行くと言ったら川越ですし、ちょっと気合入れて初詣、と言ったら川越・喜多院、鰻食べるなら川越です(あ、これはうちだけか)。

そんな川越、「川越と言ったらサツマイモ」というぐらい、一押しの名物はサツマイモ。芋の和菓子はもちろんのこと、イモ料理の専門店があったりして、どこに行ってもお土産といえば「イモ」「イモ」「イモ」……。

そんな川越にいつの間にか「いも恋」という名物ができておりました。

正直に言います。初めて食べたとき、「えっ、これ、熊本のいきなり団子じゃん」と思いました。
でも何度か食べるうちに、「とはいえ、美味しいもんは美味しい」と思うようになり、通っているジムの側にも支店があるので、最近ではふかしたてをちょいちょい買い食いしています。

そう言えば、本いちにちいちあんこでまだご紹介していないな、と思いつきまして、今日はいそいそといも恋を買いに行きました。

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いも恋だけじゃなくて、美味しそうだったので、めぐみまんじゅうとういうのも買ってしまいました。こちらは、こしあんで青えんどう豆のダイスが入っており、皮には白みそを入れて造っているそうですよ。サイズは小さめですが、すごく味わいに奥行きがあるので、満足感があります。美味しい!

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さて、こちらが「いも恋」です!

こちらの皮は、餅粉と長芋でできてるそうですが、お餅というよりも、餅粉で作ったお団子みたいな生地と言いますか…。すあまみたいな生地と言いますか…。

お餅とも、小麦粉とも違う、素朴でなかなか味わい深い生地なんです。

 

そしてなかはこんな感じ

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粒あんとサツマイモが重層的に入っています。粒あんは甘さ控えめ、サツマイモはとても甘い⇒あんことサツマイモの甘さが拮抗⇒絶妙なバランス、となっておりますよ!

こういうあんこものなら、子どもにも安心して食べさせられますね。ホントナチュラルなお味です。一個食べると、かなりお腹がふくれます。お菓子ながら主食級の重みありってかんじ。

今日も、ジムのあと食べたら、美味しかった~!

ジムで消費したカロリー、あっという間に回収終了、ですけどね。

菓匠右門
http://www.imokoi.com/index.html

file.92 ちちやの「二色あんまんじゅう」

いちにちいちあんこ

温泉に必要なもの。

それはまず第一に、温泉ですよね。そりゃそうだ。

そして第二は、人によって割れてしまうかもしれませんが……
それはもう、
そうですよ、そうですよ。

「温泉まんじゅう」ですよね!?!

温泉街には間違いなく温泉まんじゅうがあり、あのホカホカした湯気がね、堪らない付加価値を加えてくれます。
幸せの湯気ですよ、あれこそ!

もうだいぶ経ってしまいましたが、4月のまだ少し肌寒いときに、群馬の草津温泉に行ってきました。

埼玉に生まれ育ちながら、お隣県にある草津温泉に行くのは初めてです。

草津温泉に行くと決まって、まず私がしたことは、ネットで、「群馬、草津温泉、温泉まんじゅう」と入力して検索することでした。

以前の私なら、有名どころのお店を全部試食して選んだと思いますが、最近は年を取って食が細くなってしまったので、あまりたくさん食べられないのです。なので、ここは絞り込みが必須です。

そして、熟考し、一つのお店を選び出しました。
それが今日ご紹介する「ちちや」さんです。

いやあ、それにしてもね。本当にヘタレになりましたよ。

宿でご飯食べたらもう、おなかいっぱいで食べきれないし、揚句買い食いしたくてもお腹が減らないからできないんですよ(涙)。
なのに、人生最大の体重なのはいったいなぜ?
……この不条理!(不条理じゃなくて年とったってことですわね)

なので、仕方なくお土産で買って帰りました。
20150517-1こちらがそのちちやさんの温泉まんじゅうです!

IMG_0661こちらは、二種類ありまして、白い方が「二色あんまんじゅう」、茶色い方は「茶まんじゅう」です。

私が熟考して、ちちやさんにしたのは、この「二色あんまんじゅう」がぜひとも食べたかったからです!

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これが、そのうわさ?の二色あん!
中央に見える黄色いあんは、栗あんで、その周りをアズキのこしあんで包んであります。
このあんこが絶妙で、正直栗あんの風味、消えちゃうんじゃないの?と食べる前は思っていましたが、大丈夫、しっかり栗あんの風味と味を感じます。
こしあんもさらりとほどけるような感じですが、これはこれで「ある」という感じ。なるほど、これは確かに「二色」あんです。いい意味でちゃんと独立しています。美味しいです。
皮のほうはもう柔らかくて、あるのかないのかわからないほどさらりとなくなってしまいます。

あああ、これはふかしたて、もっと美味しかっただろうなあ。

いくらお腹いっぱいでもこれ一個くらい食べられただろう、私のバカ!とあんこ者として自分をいたく叱りつけました。
これからはこういう失敗はしないようにしないと…

茶まんじゅうのほうも、美味しかったです。こちらは黒糖味の皮と粒あんの、非常にオーソドックスな温泉まんじゅうでしたよ。

次回、草津に行く機会があったら、両方とも深下手をいただきたいと、改めて心に誓いました。

そして、温泉まんじゅうは、やはり「LIVE」だと!
その場で味わうということが何より大切なのだ、と肝に銘じました。

ちちや
http://www.honke-chichiya.com/

 

file.91 赤福の「赤福餅」

いちにちいちあんこ

あんころもち……。

いいですよね、この言葉。ホント。このなんともいえない優しげなホワホワした語感。

あんこもち、じゃないですよ、あんこ「ろ」もち。

この「ろ」がいいじゃないです。
なんかコロコロして。

辞書で調べてみますとね、あんころもちは「餡転餅」とかきまして、「アズキの餡の中を転がして、外側に餡を付けた餅」をいうそうです。

まさに日本中津々浦々で食べられているあんこもの。

その中で、まさに「キングオブあんころもち」といえば、・・・そう!

皆さん、ご存じの「赤福餅」ですよね!!!

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もう先週のことになってしまいますが、ご本を担当させていただいております大阪在住のAさんがお土産にとくださったものです。Aさん、いつもありがとうございます~~!

いや~、もう。
本当に赤福っていいですよねえ!

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ピンク色の表紙をとりますとあらわれる、このセッティング。

ヘラが一個なのは、一人でこれを一気に食べなさい、という意味なんでしょうか。さすがの私もそれはちょっと無理だよな、といつも思います。

あまりにもメジャーなお土産もので、なんとなく麻痺しちゃいますけど、このおつつみ、しゃれてますよね。

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しおりのようについてくる、右上の紙。そろそろ田植えの時期という季節を感じさせてくれます。良いですねえ。

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そして、おなじみのこちら!!

あんこの表面の筋と言うのは、伊勢の五十鈴川の清流を表わしているんですって。ゆかしいですねえ。

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これで一個。ワンスクープ。

あんこはトロリとしたこしあん。柔らかいお餅にこのこしあんが絡んで、美味しい。いくらでもいただけちゃいます。
もちろん、お土産品として大量生産していくと、手作りのあんこにはなかなかかなわない、というところは正直言ってありますが、それでも十分美味しいと思います。

製造元の赤福さんは、創業が1707年という老舗です。
偽装問題などで、危機的な状況もあった赤福ですけど、ぜひ原点に立ち返って頑張っていただきたいですね!

ちなみに、喫茶コーナーで食べられるという夏季限定の「赤福氷」というのがありまして。
一度でいいから食べたい!……と毎年温かくなってきますと一度は考えるのでした。

赤福
http://www.akafuku.co.jp/