About 武藤 郁子

神仏・聖地探訪家。編集者兼ライターとして神仏や聖地、歴史や自然をテーマに活動中。著書に『縄文神社 首都圏篇』(飛鳥新社)、『縄文神社 関東甲信篇』(双葉社)、共著に『今を生きるための密教』(天夢人)がある。2024年6月『空海と密教解剖図鑑』(エクスナレッジ)を上梓。

file.10 母特製「白花豆」

いちにちいちあんこ

週末はびっくりするような寒さでしたね。おまけに雨。私はすっかり雨に濡れてしまいちょっと泣きたい気分になりました。

寒い時、おなかがすいた時というのは、なんとも心細い気持ちになりますね。まるで天に見放されたような、この世界に自分が一人だけで佇んでいるような、そんな迷子のような気持ちになります(大げさ)。

そんな時、私を温めてくれるのは…そうです、言うまでもありません。あんこです。
あ・ん・こ!!!

私の場合、そこにカフェオレとかカフェラテがあるとなおよし。
日本茶も大好きですが、重度のコーヒー中毒なもんで、あんこにもだいたいコーヒーを合わせていただきます。

そんな心細い心持で、帰宅すると…おおおお!!!
はなまめこれはハナマメではないですか!?やった~!
母が、白花豆を甘く煮ておいてくれたのです。

早速アツいカフェラテを入れて、まだ温かい白花豆をわしわし食べました。それまでの孤独感がうそのように、こうして一気に孤独から立ち直ってしまいました(カンタン^^;)。

白花豆は、白インゲン豆ともいいますね。あんこ的に言えば「白あん」のことです。私はあんこと名の付くものはすべて好きですが、白花豆はベストスリーに入る大好きなあんこ。
はなまめ母はお料理上手なので、こういうものをとてもおいしくさりげなく作ってくれます。ちょっとしたおやつ代わりに、私は甘い煮豆(ほぼあんこ)を食べて育ちました。
栄養価も豊富で、甘いものではありますが、余分な脂や添加物も入ってませんから、間違いなく体にいいですよね。

皆さんも、ぜひ豆を炊いてみてください!おやつに最適ですよ!!

白花豆(豆類協会HPより)
http://www.mame.or.jp/syurui/syurui_10.html

 

file.9  たねやの「オリーブ大福」

いちにちいちあんこ今日は、尊敬する友人Kさんから、「いちあんこ、あげる~」と差し入れをいただきました。なんと、「オリーブオイルをかけて食べる大福なんだよ」と!

オリーブオイルをかけて食べる??
斬新すぎますよね?!

たねやさんは、私も大好きな和菓子屋さんです。もともと滋賀県は近江八幡の和菓子屋さんですが、今や全国で展開しているお店です。
初めてたねやの和菓子を食べたときは、確か名物の「たねや最中」でした。羊羹のようなあんを、食べる直前に皮ではさんで食べるっていうスタイル。真正面に美味しい最中です。ちなみに近江八幡のお店にも2回ほど行ったことあるんですよね。近江八幡は、素晴らしいお寺さんが点在してるので、大好きな街なんですけど、行ったらよらずにはいられないのが、洋菓子部門の名物・焼きたてバームクーヘンが美味しくてですね~(うっとり)。

おっと、脱線してる場合ではありません。今日は「オリーブ大福」ですよ!
オリーブ大福おしゃれなパッケージです!
小さな大福の真ん中にあるのがオリーブオイルです。これをかけて食べる、というわけですか!すごいアイデアですね。
オリーブ大福この美しいオリーブオイルは、イタリア中部にあるカステッロ・モンテヴィビアーノ・ヴェッキオ(CMV)社のエキストラバージン・オリーブオイルなんだそうです。この写真だと黄色く見えてしまうかもしれませんが、緑がかった美しいオイルです。
さすがに最高級のオリーブオイルというだけあって、まるでオリーブオイルのジュースみたいなフレッシュな匂いがします。
オリーブ大福大福の部分は、ものすごく丁寧に作られてることがわかる上品な味。あんこには塩が聞いていますが、この塩味が強めのあんこと、オリーブオイルが妙に合う!

たっぷりかけてもまったく重くならないんですよね。味としてはこしあんの大福、香りがオリーブ、みたいな感じです。

ううむ。不思議だけどおいしいわあ!

それにしても、この組み合わせ、よく思いつきましたよね。たねやさんは絶えず新しい商品を提案してくれるし、パッケージもすてきなんですよね。そして、オーソドックスな和菓子もまじめに作ってるかんじがして、ほんと、感心します。

Kさん、美味しいあんこもの、ありがとうございました!!

たねや
http://taneya.jp/okashi/index.html

12年に一度だけ会える女神さま(井の頭弁財天)②ハッピー感が止まらない!

 

人面犬?
そんなこんなで和気藹々と行列で待ちながら、境内を眺めていますと、何やらこのお堂の境内には、ハッピー感を高めずにはいられないお像がたくさんあります。いわゆる仏像ではないですけど…
獅子吽形まずはこの獅子ですよ。なんでしょう、この見事なデフォルメ。極限までむだをなくしたこの体の表現。そして顔は……人間じゃん。これって人面犬みたいですよね。
素晴らしい尻尾表現そして、尻尾はこんな尻尾ですよ。なんだろうこのデフォルメ。かわいすぎる!
日本犬のような立尾の子たちって、なんかお尻の穴丸出しで無防備すぎて笑っちゃうんだけど、そんな感じの気持ちになります。
獅子阿形とお神楽そして、こちらが阿形のお獅子。わあ、なんかもうおっさんにしか見えない。
この写真見てると、お神楽とこのお獅子の顔があまりにも愛らしくて、ハッピー感垂れ流しですよ!

「まだ弁天様見てないけど、なんか楽しい!!」
Yさんがにこにこしながらおっしゃいます。ほんと!なんか楽しい!テンション上がります!

しかし散々笑ってしまったこのお獅子、帰宅してから調べてみたところ、実はこの手のものにしては結構古いお像で三鷹市の文化財でした。笑って済みません。

さて、私は先程から「お獅子」と読んでいて、「狛犬」と呼んでおりません。実はこれには理由がありまして、本来、狛犬というのは、犬みたいな動物で、頭部に一本の角のある神獣なのです。

ですが、鎌倉時代に有識故実などを記した書物に、「向かって右側には、口を開いている獅子、左側には口を閉じている狛犬を配す」とあり、その当時から、この両者を一セットとして「狛犬」と呼ぶようになりました。
ところが、その後、いろいろ簡略化されることが多くなり、狛犬の角がなくなり、江戸時代中期以降はついに両方とも獅子で表されることが多くなりました。

狛犬+獅子=狛犬

狛犬(角なし)+獅子=狛犬

獅子+獅子=狛犬

こんな感じ。いつの間にか狛犬いなくなっちゃったじゃん、みたいな。世の中結構いい加減にできてますよね。

ハッピー感が止まらない!!?
そんなこんなで人笑いして、目を転じると…おおおおお!これは!!!!
宇賀神さんでた~!宇賀神(うがじん)さん!!あははははは!!

いや、笑っちゃいけない。この神様はとても大切な神様なのです。
実は、今回拝観しに来た弁天さんは、「宇賀弁天」と聞いてます。宇賀弁天さんというのは何かというと、弁財天という女神さんなんですが、頭の上に宇賀神という神さまを乗っけてる、というスタイルの弁財天なのです。

この宇賀神さん、いったいどんな神様かと言いますと、その出自はよくわからない(諸説あります)のですが、ざっくりいうと穀物の神様です。体は蛇、頭が人というお姿です。
蛇というのは、水霊の象徴ですから、水に関係してる神さまともいえるんじゃないかと思います。弁天さんも水の神様ですから、天台宗の教理の中で、一緒にまつられるようになり、ついには合体パターンが誕生して信仰された、ということみたいです。

それにしても、こちらの宇賀神さん、ものすごくキュートです。まるっとしてるし。
宇賀神さん目の形がへにょんとしてて、笑いジワがあります。頬の筋肉が上に上がっていて、鼻の横にしわが入り、笑いをこらえてるような表情。
体のほうをみますと、尻尾の先がぴょんと上へ跳ね上がっていて、かわいらしいし。

なんだか見てるこちらも、含み笑いしちゃうって感じです。これだけ異形なのに、蛇におじいちゃんの合体型で不気味なはずなのに、なんか、すごい楽しくなっちゃうのが不思議です。

「なんか、なんか楽しいですね!」

私とYさんは、にっこりとほほ笑みあいました。

(続く)