About 武藤 郁子

神仏・聖地探訪家。編集者兼ライターとして神仏や聖地、歴史や自然をテーマに活動中。著書に『縄文神社 首都圏篇』(飛鳥新社)、『縄文神社 関東甲信篇』(双葉社)、共著に『今を生きるための密教』(天夢人)がある。2024年6月『空海と密教解剖図鑑』(エクスナレッジ)を上梓。

file.12 志むら「クリームあんみつ」

いちにちいちあんこ

志むらさんに行かずに寛永堂さんで最中を買う、という判断をして、志むらさんへの思いが何となくふつふつと盛り上がっているところ、なんと、思いがけずにこんなに早く再び目白にやってきました。

実は、石部のイシブカツで目白の椿山荘に行ってきまして、その帰り道です。
同行していた石田石造氏(女)は椿山荘のラウンジにも心惹かれておられましたが、
「椿山荘のラウンジのお値段なら、志むらではやりたい放題!」などと必死にいいの募り、「むとうさん、いちあんこでしょ?w」と思惑バレバレながら、志むらさんでお茶することになったのでした。
志むら
志むらは、目白駅前の通り沿いにある超有名和菓子店です。こちらの名物はなんと言っても「九十九餅」と「福もち」なのですが、今日はイートインなので、私はクリームあんみつ、石造センパイはクリーム宇治抹茶カキ氷を。
クリームあんみつよく考えたら、こちら喫茶コーナーでいただくのは、10年以上ぶりです。どちらかというと、買って帰る、ってかんじでね。
二回の喫茶スペースは、明るくて清潔。いかにも和菓子屋さんのもてなし、といった感じ。店員さんの笑顔がステキ。

あんみつも、その雰囲気そのままの、明るくて朗らかな盛り付けと、味。

黒蜜もたっぷりつけてくださってますが、とっても軽やかなので、全部かけてもすっきりして美味しい。お馴染みア干しアンズやフルーツがたっぷり乗っていて酸味があって飽きません。

アイスクリームも甘みはほとんどないコクのほうが立ったもので、全体に乳製品のコクを与える絶妙なお味です。

寒天がまたおいしい!
丁寧に作られた寒天は、変な臭みもなくただひたすら軽やかで涼やかなのですね~!

そしてそして何より!!
あんことエンド豆こしあんと、赤えんどう豆が、絶品です!!!

こしあんが美味しいのはもちろんのことなのですが、赤えんどう豆の炊き方が本当に素晴らしい!とても柔らかいのですが、赤えんどう豆独特の食感はちゃんとあります。

石造センパイの注文したカキ氷のほうも…
宇治抹茶あんこはもちろんですが抹茶の蜜がとっても美味しい、とても満足しておられました!
すごい量に見えますが、抹茶がとにかくおいしいので、するすると完食できちゃう感じです。

いやあ、やっぱり素晴らしい、志むらさん!

志むら
http://tabelog.com/tokyo/A1305/A130502/13003855/

 

file.11 寛永堂目白本店「花千歳」

いちにちいちあんこ今日は、仕事で久しぶりに目白駅に降り立ちました。
目白、といえば「志むら」。「九十九餅」ですよね!!

柔らかい求肥の中に甘く炊いた虎豆が練りこんである、あの超有名な九十九餅!
最近では、喫茶のカキ氷も大評判みたいですね。今日はさすがに並んでなかったですが、結構行列ができるみたいです。

私も、打ち合わせが終わってから、ふらふらと吸い寄せられるように志むらの前に立ちすくみました。よく見ると昔はなかった、イチゴのコンフィチュールみたいなイチゴシロップが大量に掛けられたかき氷が!!めちゃくちゃ美味しそうです。

でも、そこではた、と気づきました。いちにちいちあんこにならないじゃん、と。

よく考えたら、九十九餅もあんこ、ではないですよねえ。いや、虎豆はあんこ間近、ほぼあんこ!ともいえるか…などと考えながらふらふら駅のほうに戻ってみると…。あれ?何やら新しい和菓子屋さんがあるじゃないですか!

ううむ。

昔から愛してやまない志むらではありますが、一番食べたいものがあんこど真ん中じゃないし、ちょっと今日は浮気してみましょう。もうちょっと暑くなったらかき氷を食べに来てもよいし。

そんなこんなで、初めての和菓子屋さん、「寛永堂」に入店。
こちらは黒豆を使った和菓子が売りみたいですね。今風のデザインのパッケージのお菓子もいろいろありますし、サービスもとても行き届いています。

私は、悩みに悩みましたが、最もスタンダードな最中を選びました。
花千歳花千歳、という上品な最中です。
こういう最中って、一番和菓子屋さんの底力が出てしまいますよね。私が初めてのお店でもなかを買うのは、そんな理由です。
花千歳かわいいですよね~~!
梅の花を移した軽い皮。いかにも日本の美というかんじです。
花千歳あんこはこんな感じ。
甘さはかなりきっぱりとしてます。結構強めの甘さです。
ですので、大きさは小さいのですが、これ一個でかなりのパンチ力。

皮は、ちょっと残念ですが、少々湿気気味。あんこを包んでいるからしょうがないですけど、もうちょっとパリッとしてるか、ふわっとしてると嬉しかったな~。
やはりこちらで買うなら、黒豆羊羹とかがいいのかもしれません。お店の一押しって感じでしたし^^;。

でも、もちろん普通に美味しくいただきました!
こちらは、甘味どころも併設してますので、そちらで食べるのもまたよさそうな感じです。

目白も、いろいろお店があって困りますね。

寛永堂目白本店
http://kaneidoshop.shop23.makeshop.jp/

12年に一度だけ会える女神さま(井の頭弁財天)③弁天さんはふくふく美人

弁天さんの紋章「三つ鱗」
狛犬さんや宇賀神さんのキュートさを堪能しているうち、45分余りあっという間に過ぎてしまいました。靴を脱いでお堂の小さな回廊で並んで待っていると、堂守のおじいさんがにこにこしながら、

「今回は皆さんよかったですね!お堂の中に入って弁天様のすぐ近くに来れるなんて、もう何十年もなかったことなんですよ」

と少々興奮気味におっしゃいます。こちらのご開帳は12年に一度行われてますが、内陣まで入れるというのはなかなかないみたいです。やったあ!
弁天さんの紋お堂の裏手のほうが入口になっています。弁天さんがいらっしゃるの祭壇の上の厨子。正面から見ると一番奥のほうにありますので、裏手から入ったほうがより近くに寄れるからでしょうか。

その後ろ扉のあたりにこんな紋章がありました。
そのおじいさんのお話では、これが弁天さんの紋だそうです。

この真ん中の三角三つは、結構有名なもので「三つ鱗(みつうろこ)」と言います。有名どころでは、鎌倉幕府の執権を務めた北条氏はこの「三つ鱗」です(「北条三つ鱗」と言います)。

調べてみましたら、そもそも北条氏が「三つ鱗」の家紋を用いるようになったのには、江ノ島弁天さんが関係してるんですね。
北条執権の祖、北条時政が、いまいち不遇だったころに家運興隆を江ノ島弁天にお祈りしたところ、満願の日の朝に高貴な女性が現れて「法華経をよく報じて非道なことをしないようにすれば栄えるだろう」とお告げをして、めちゃくちゃ大きい蛇に変化して海に姿を消したんですって。そしたらそのあとの床に、大蛇の鱗が三枚落ちていて、時政はそれを持ち帰って家宝にし、また家紋にもした、…というストーリーがあるんですね。

以来、北条氏ゆかりのところでもこの「三つ鱗」は目にしますし、弁天さんに関係あるところでもよくこの紋をみることができます。この写真のように「三つ鱗に波紋」のパターンが弁天さんの紋になってるみたいです。

井の頭の弁天さんにいよいよあえる!!
さて、そうしていよいよ内陣へ。
もうお気づきかと思いますが、秘仏ですので、写真撮影はNGです。(というか、そもそも仏像はほとんどが写真撮影不可です。申請などしたらまたお話は別ですが)

でも、ここで皆さんにそのお姿をご報告できないのは残念すぎるので、その時の記憶をたよりにちょっとイラストにしてみました。
弁天様(うろ覚え)腕は8本。持ち物は、ほとんど覚えてないんですが、剣と宝珠をもってた、と思うんですよね。
それから額の上にも宝珠があった、ような。
ンでたぶん頭頂部に宇賀神さんがいた、ような…。

正直言って、全部勘違いかもしれません。すみません。
だけど、拝観できた時間、たぶん10秒くらいなんですよ~~^^;。しかもその場でメモるなんて言語道断って雰囲気ですし。そんなわけで、ざっくりこんな雰囲気のお像だった、と思っていただけたら幸いです。

全体的な雰囲気をご報告しますと、彩色がよく残っていて、とっても美しいお像でした。造作も大変繊細で、上品です。
お顔は丸顔で、ふっくらとして優しいお母さん、といった感じです(顔はこのイラスト結構似てると思います)。

HPなどで明記されてませんので、時代はちょっとわかりませんが、創建当初からの、「最澄作」というのはちょっと難しいかな^^;。時代はもうちょっと下ると思います。鎌倉末期、または室町くらいじゃないかな、と。いや、でも、何の根拠もないあれです。雰囲気だけでは、そんな感じだった、と思ってください。

とはいえ、何より感じたのは「ああ、ここのあったかい雰囲気通りの弁天さんだなあ」ということ。拝観したくて集まってきた人々がにこにこして譲り合う感じ。お寺側でご奉仕している氏子の方々もみんな楽しそうだった。いらいらした人なんて一人もいなかったなあ。
そんな優しい雰囲気の中心にいるのが、こちらの弁天さん、というのが、ものすごく腑に落ちる感じでした。とにかく優しいのです。そしてなんだかおめでたいのです。

吉祥寺が文化度高いのにはやっぱり…
そもそも、弁天さんこと弁才天は、仏教の中の神様ですが、もともとはインドのヒンズー教に登場する川や湖の女神サラスヴァティーのこと。水と豊穣をつかさどる女神で、富・福をもたらす女神であり、芸術や言語の女神でもあります。

吉祥寺は、100年ほど前には山深い武蔵野の地でしたが、ここ数十年はまさに文化の街として発展しています。そんな街に、こちらの弁天さまがいらっしゃる、というのが何となくものすごく正しい気がします。

さすがだなあ、やっぱり吉祥寺だなあ、なんて思いながら拝観を終え、お堂の外に出ました。お堂の左わきには、「不動堂」があります。こちらには不動明王が祭られているとのことですが、こちらも秘仏みたいですね。
お堂の周りを一回りしてみると、こちらにもかわいらしい弁天さんがいらっしゃいました。
弁天さんこちらの石像の弁天さんも頭の上に宇賀神さんお乗せてるので、宇賀弁天さんです。江戸時代のものだと思われますが、こちらも優しい感じで素敵ですね!

境内には、こんな石像もたくさんありましたが、そのすべてにお花が供えられてました。そのお花が、なんだか妙にお洒落でね。ガーベラやユリを中心に、まるでフラワーアレンジメントって感じ。こちらの弁天さんにはこんなお花もまたよく似合います。
弁天さんこの頭頂部でとぐろを巻いてる宇賀神さんがまたいいですね!
お堂の中の弁天さんには12年に一度しかお会いできませんが、こちらの弁天さんにはいつでもお会いできます。それでも十分ありがたいなあ。

皆さんも、吉祥寺にいらっしゃる際には、ぜひこちらの弁天さんに足を延ばしてみてください!
なんだかとって和みますよ~!

井の頭弁財天
http://www.inokashirabenzaiten.com/welcome.htm