蔵王権現像@金峯山寺(奈良県吉野)

奈良県の山奥、吉野は古い聖地です。 修験道の祖・役小角(えんのおづぬ)が修行した場所。大海人皇子が退避した場所。後鳥羽上皇が南朝の朝廷を築いた場所。 その心臓部ともいえるのが、この金峯山寺です。

金峯山寺は、とても大きな蔵王権現さんがご本尊。しかも同じ蔵王権現さんが三体並び、三尊形式をとっています。

蔵王権現というのは、日本で発見?(発明?)されたオリジナルの仏さん。 役小角が修行満行のさいに感得した仏さんだそうで。 なので、仏教の仏さんというよりは山の神様に近い仏さんなのですね。 どんな格好しているかというと…. ちょっと真似してみますね。 こんなかんじです。
よいしょっと。

蔵王権現のポーズを真似してみました。

右足を高く上げていて、右手を振りあげます。 そして左手は腰のあたりで「刀印」を結んでます。 意外とバランスとりずらいポーズです。
金峯山寺の蔵王権現像は、美しくて大きくて勇ましくてカッコいいのですが、なにぶん写真は掲載できません。なのでイラストで描いてみました。

イラストで描いてみたら、全然こわくならなかった…。筆力の限界。

口元はかっと開けていて牙がのぞき、 肌は青い色で、髪は怒髪。右手にはさんこしょ、左手は 腰にあてて刀印を結んでいます。
実際の蔵王権現像は、もっと荒々しくおおらかでドドーンとしてますよ。実際問題、めちゃくちゃ大きいし(像高7メートルほど)。…でも何となく優しさというか、かわいらしさすら感じちゃうんですね。すごい怖い顔なのに。なぜでしょう。

私の勝手な空想ですが、蔵王権現さんは、自然や山そのものだからじゃないかな、と思うのです。厳しいけど、優しい。怖いけどほほ笑みを与えてくれる。そんな存在。 私はこちらの権現さんにお参りして、なんだかにこにこして元気になってしまいました。

たとえるなら…

いい天気の日。山登りをして。 ようやく山頂についてみたら、空気はおいしいし見晴らしは最高だし、嬉しくて楽しくて、ついついヤッホーと声出してみちゃった、みたいなそんなかんじです(わかりにくいか;;)。

通常は秘仏ですがなんと今年は特別開帳が行われてます! 2012年10月1日から12月9日までです。 ぜひ会いに行ってください!元気になっちゃいますよ~♪

金峯山寺
http://www.kinpusen.or.jp/index.htm
【ご本尊特別公開】2012年10月1日~12月9日

 

恒例、奈良博の「正倉院展」は10月27日から!

一日動員数世界一を誇る、毎年恒例奈良博の「正倉院展」。
今年もこの季節がやってまいりましました。
今年の必見は、だれもが歴史の資料集で目にしたことがあるであろう
「瑠璃杯(るりのつき)」かな~。個人的には!

奈良国立博物館「正倉院展」
開催【2012年10月27日~11月12日】http://www.narahaku.go.jp/exhibition/2012toku/shosoin/2012shosoin_index.html