『義経不死伝説』/中津文彦著

中面の編集を担当させていただいた本が出来上がりました。

著者の中津文彦先生は、ご存知の通り長年ミステリ界をけん引されてこられたお方です。今回の御本は1996年に『義経はどこへ消えた?』というタイトルで出版されていたもの。推理小説家としての想像力を駆使して描き出した歴史推理エッセイでしたが、このたび全面的に再構成・編集し、加筆もしていただいて、文庫として装いも新たに再登場しました。

実は、本書制作中の今年4月。中津先生は突然お亡くなりになってしまいました。昨年の今頃お目にかかった際には、ピンと背筋を伸ばされて、心遣いを忘れない、まさに『文士』といった趣の紳士でした。スポーツマンで、にこやかな優しい表情を絶やさず、とても楽しそうにお酒を召されてましたし、よもやご病気とは知らず…。

ほんとうに、本当に悲しいことでしたが、N編集長の『弔い合戦のつもりで』のお言葉で、一念発起。先生の最後のお仕事としてご満足いただけるよう頑張りました。結果、至らぬところはたくさんあったと思いますが、とても素敵な本になったのではないかと思います。N編集長、本当にありがとうございました。

義経伝説を総覧する、という意味でも読みごたえがありますし、今年話題の清盛と、義経との知られざる因縁話など、書き下ろしも読みごたえがあります。 是非お手に取ってみてくださいね~!(むとう)

12年ぶりの特別御開帳「一字金輪佛頂尊」@中尊寺

東北随一の名刹・中尊寺で、 『人肌の大日如来』と呼ばれて高名な秘仏「一字金輪佛頂尊」が 12年ぶりに公開されています。

「一字金輪佛頂尊」が彫像で表現されるのはとても珍しいそうですよ。普通は曼荼羅で表現されることが多いんですって。 『日本仏像辞典』(吉川弘文館)によると、お釈迦さん登場以降、いろんな如来、菩薩が出現してそれぞれの仏さんへ信仰されるようになったけど、次第にそれらすべてを統合した最高で唯一の仏さんを求め出すようになり、その存在を「佛頂尊」と呼ぶようになったんだそうです。

2012年11月17日まで開催中です!

中尊寺 http://www.chusonji.or.jp/topics/page.php?p=132