注意!しばらく「第二宮・第三宮」は修復工事中
高宮斎場から下り、右手に曲がると第二宮・第三宮があります。第二宮には沖ノ島の沖津宮に祀られている「田心姫神(たごりひめのかみ)」、第三宮には大島の中津宮に祀られている「湍津姫神(たぎつひめのかみ)」の分霊がそれぞれ祀られています。
現在は修復中とのことでお詣りできませんが、神さま方の分霊は、本殿のほうに遷してあるので、そちらで一緒にお詣りすればいいとのことでした。
じつは、こちらの第二宮・第三宮の建物は伊勢神宮の内宮別宮(ないくうべっくう)の社殿だったものだそうで、伊勢神宮にしか許されない建築様式「唯一神明造」だと聞いていたので、できれば拝見したかったんですよね。残念!
もし、こちらもぜひ、という方がいらしたら10月以降に予定されるといいと思います!(できれば、電話で確認したほうがいいかもしれません)
「神宝館」、そのほとんどが国宝という贅沢さ
そして、沖ノ島の神宝をおさめた「神宝館」へとやってきました。
「沖ノ島神宝」8万点は、一括して国宝に指定されています。「海の正倉院」とも称される沖ノ島の神宝は、4世紀後半から約550年もの間の、貴重な古代祭祀の遺物であり、祭祀の姿が変遷していく様を、そのままに伝えてくれています。
今回、ちょっと冷静な面持ちでこちらを拝見できたのは、2014年8月に丸の内の出光美術館で開催された「宗像大社国宝展」でちょっと免疫があるからなのです。有名どころは今回二度目、というものもありましたので、だいぶ落ち着いてみることができました。
それにしても、あれもこれもそれも「国宝」!
同じフロアを見ていた年配の男性グループが「なんじゃ、どれが国宝なんかわからへんのう」「ほんまや」といった会話をずっとしておりましたが…
――お父さんたち。
ここのフロアにあるもの、全部「国宝」、っすから!!
と話しかけたくなるのをずっとこらえるのが大変でした。
確かに沖ノ島関係の展示、全部国宝なので、わけわからなくなります。
普通だったら大きなフロアに国宝が一点ある、とかですよね。
未指定のもの、市指定のもの、県指定重要文化財が来て、国指定文化財、そして、一番盛り上がるところに……「おおお、これが国宝ですか!」どっかーん、…みたいな感じじゃないですが。それだって十分にすごい話なわけです。
しかしここでは価値観のインフレが起こっちゃうって言うか…
3階フロアの後半に、社伝の文化財も展示されてましてですね。宋代の狛犬や、足利尊氏奉納の胴丸と兜に、宗像大社文書など、大変貴重なものばかりです。すべて国指定重要文化財なんですけど、むしろ目立ちますよね。逆に。
春日大社さんの国宝殿も同じような気持ちになりましたが、ほんと、あるところにはまとめてあるんですね。
(ご覧のように立派でなかなか広い建物ですので、ご注意を!)
あ、とんでもなく余談ですけど。
こちらの建物三階建てでかなり広いですし、何しろ展示されているものも国宝ばかりで、時間をかけて拝見したくなりますが、おトイレが一階にしかないので(ムトウ調べ、たぶん)、気を付けてください!
私は、三階でおトイレに行きたくなったのですが見当たらず、かなり焦ってはしたなくも失礼ではありましたが、階段を走り下りておトイレ探してしまいました。ちなみに、エレベーターは一基あったと思いますが、一般の方は階段を使用、という感じでしたのでその点もご注意を。
(続く)