ここまで来たらやっぱり行きたい「中津宮」
神宝館の展示を見ていて、はたと気づきました。
沖ノ島には上陸できない、とよく聞くけど、中津宮のある大島がダメとは聞かないな……。
ってことは、行けるってこと??
受付で図録を買う際に、係の方に聞いてみると、「もちろん行けますよ~」とお返事。これから行けますか?という私を見て、バスの時間や船の時間を調べてくださいました(ご親切に、ありがとうございました~!)。
その後の私のスケジュールと合わせて考えてみると、滞在時間は35分だけですが、行けることが分かりました!
こ、これは行くしかありません!
慌てて、一の鳥居の近くにあるバス停へ、そこから神湊(こうのみなと)という港へ移動します。無事にバスに乗れた私は、慌てて友人が暮れたパンフレットを見直してみると、ちゃんと載ってました。わああ、もっとちゃんと読んでおけばよかった~!
バスで10分ほどして、海に到達しました。
無事、船のチケットもゲット!
高速船だと15分だそうです(普通の船は25分)。
あれだ~!
大島だ~!!
中津宮がある大島は、小さなのどやかな美しい島
とりあえず、この船が到着し、私が乗らなくてはいけない船が出るまでの時間は35分です。中津宮は波止場から歩いて10分くらいと聞いています。
つまり、中津宮に滞在できる時間は15分のみ!
船の中でそんなことを考え、シミュレーションしたりしながら、到着。
Googleマップを見て「よくわからないけど、多分あの辺だ!」とインプット。
あ、あった~!!
走ったこともあり、5分で到着しました。……や、やった。えらいぞ私。
この時、半分熱中症の中、焦って撮った写真はだいたいこんな状態。
逆光で何やら、ものすごく神々しい雰囲気に…
い、いや。でもこちら、とてもいい!いい感じです!
そんな気持ちで浮ついていろんな角度で写真を撮ろうとしますが、…
いや。ちょっと待って私。
この階段、走って上がるだけでも絶対3分はかかる……。というよりも、3分で登らないと間に合わない。
写真を撮ってる場合ではないのです!(でも撮る!)
ぬお~~~~!!
いや、ほんと、最近ウォーキングとか剣道とか頑張っておいてよかった。
体力なかったらたぶんここ3分って無理。
そして、拝殿が現れました!
わあああ‥‥
なんてキレイなんでしょう。
こちらに祀られているのは宗像三女神のうち、「湍津姫神(たぎつひめのかみ)」というかた。
野本寛一先生の『神と自然の景観論』というご本の中には、湍津姫神とは、「激しい海流」を神格化したものを考えて差支えない、とあります。
さて、こちらの裏手には「天眞名井(あまのまない)」という、名水があります。「天の眞名井」とは、高天原(たかまがはら)にあるという井戸のことで、宗像三女神が生まれた物語「アマテラスとスサノオの誓約」で、口に含んだ水はこの眞名井のものだとされています。
ぜひ、見たい!
しかし、時間がない!
走って行けば間に合うかもしれない。
でもそうしたら、ご朱印をお願いする時間がない。
それにそもそも、焦って走って行って、水を少しいただいて取って返すってのは、なんか失礼な感じです。
その瞬間、「これはもう一度お詣りするべき場所ってことだな」と、あきらめました。
それに、大島には、沖ノ島を遥拝する場所もあります。今回はもちろん行けないわけですから。きっともう一度来なくてはいけないってことですよね。
とにかく本殿にお詣りできただけでも十分です。
そう思うことにしました。
とはいえ、やはり時間はありません。
ご朱印をお願いして、待つ間だけ少しゆったりと境内を眺めました。
優しくて、何か少し大人しい女性な感じ。なんか次女っぽい……。
やっぱり、来てよかったな。
ふと、そう思いました。
お社に居られた時間は15分だけだけど、でもこの優しい空気感を感じられたのは、とても意味がありました。
次回はもっと余裕を持って参詣したいです。
出来たら、大島の中の民宿に一泊してみたい。
そんなふうに思う、優しい場所でした。
(続く)