file.75 青木屋の「くろどら」

いちにちいちあんこ

昨日はとある下調べ武蔵小金井を訪ねました。
ここ数日はかなり涼しかったですけど、昨日は暑かったですよね!

取材先を失礼して、次の目的地「江戸東京たてもの園」を目指します。Googleで調べたら35分で歩いていける、とのことでしたので、「なんだ、よゆうじゃん」とあの炎天下の中を歩いておりましたら、いえいえ、なんかもうちょっと遠い感じ。

容赦ない日光と、アスファルトからの照り返しでかなりのダメージです。運動靴をはいていましたけど、運動靴の中も暑さでヒートアップして疲れ倍増。

15分ほど歩いていてふと左手を見ると、なんだか大きな和菓子屋さんが。

「創業120年。武蔵野の和菓子」

そんな感じの文句が書かれたポスターと「くろどら」という字が大きくかかれた旗がパタパタ。

これはもう寄るしかありません。

武蔵野の和菓子、何かいただきたいと思っていましたし、ちょっと冷房のあるところで休まないとやばい状態でした。

さっとお店に入ると、すかさず店員の方が寄ってこられて、冷たいお茶と「黒どら」を一切れ味見にとくださいました。

わあ、なんか感動しちゃいます!!
あんこ者な私ですけども、さすがにこの時ばかりは冷たいお茶が何よりのご馳走!

冷たいお茶をグイッといただき、そのあと「くろどら」をいただきました。
あれ?なんか生地がほわっとしてていわゆる「どらやき」とはちょっと違います。

早速、この「くろどら」と季節の商品だというおまんじゅうを購入しました。

この和菓子屋さん、青木屋さんは、本店は府中にあるみたいですね。そして全部で11店舗の視点があり、ここ小金井店をはじめ、稲城、三鷹、調布など武蔵野全域に展開されてます。たぶん、このあたりにお住まいの方は誰でもご存じ、という町の和菓子屋さんなんでしょうね。

くろどら

こちらのくろどらは、「その日の朝に作った分をその日にしか売らない」というモットーのようです。
くろどら生地に沖縄県産の黒糖を使ってるんだそうで、だから黒いんですね。黒糖の香ばしいいい香りがぷうんと立ちます。
くろどら割ってみますと、こんな感じです!

「100年以上技を磨き作り上げた、自家製餡を挟んだ『どらやき』をどうぞご賞味ください」

とちらしに書いてありますが、青木屋さんは自家製の餡がこだわりの様子。毎月15日は「百年製餡の日」と決めてらっしゃるみたいですよ。

確かに、あんこ、美味しいですよ!しっかりと甘い素朴なあんこです。

そして、この黒どら、やはり特徴的なのはこの皮ですね!
なんかほわっとしたごくごく柔らかいカステラって感じの生地です。いわゆるどらやきの皮とはちょっと違います。キメが細かくて、ほろほろしっとり。これは癖になるな…。

青木屋
http://www.aokiya.net/index.html

file.74 新正堂の『切腹最中』と『景気上昇最中』

いちにちいちあんこ

新橋で友人と待ち合わせということになった時、「切腹最中買いに行こう!」と思いつきました。

甘いものに詳しい方から以前からお勧めいただいていたのですが、新橋のあまり行かない方向にあるので、なかなか足をのばせずにいたのです。

『切腹最中』という名前がすごいですよね?

なぜこんなネーミング?と思いますが、「忠臣蔵」で有名な浅野内匠頭が切腹した屋敷があった場所にある和菓子屋さんだから、ゆかりのものを作ったということなんだそうです。

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こちらがその新正堂さんです。

新橋駅から7、8分ほどでしょうか。銀座とは逆の方向。

こじんまりとしていて、なんかいいかんじです。テイクアウトのアイスなんかもあって美味しそうでしたよ。

いろいろ悩みましたが、お目当ての切腹最中のほかに「景気上昇最中」というのも買ってみました。サラリーマンの聖地・新橋にふさわしい最中です。

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こちらが念願の『切腹最中』!

パッケージが可愛いですよね。

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全体を覆うのではなく、まるで帯のように白い和紙で真ん中を結んでる。この白い帯が不思議と「武士」って感じ出してますよね。

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いいですね、なんか粋だなあ。

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そして皮からはみ出しそうに詰められたあんこ。おなかからはみ出しちゃってるあんこ、切腹、、、

そう考えると結構えぐいデザインかもな……

いえいえ、そんなこと考えちゃいけません。
anko20140823-6あんこは粒あんで、中に大きな求肥が入っています。

あんこは、……美味しい!

アズキの深い味がとてもよく出てますよ!甘味はそれほど強くないはずなんですが、あんこの深い味が重みとなってずっしりとした感じになっています。

anko20140823-7そしてこちら『景気上昇最中』。

いいですねえ。これはクライアントに手土産でもっていくのにもってこいですよね。

ちなみに、『切腹最中』はR25の、「謝るときにもっていきたい手土産」ランキングで一位に輝いたんだそうですよ。「腹を切ってお詫びします」みたいな感じですか。洒落が利いてていな~w。
anko20140823-8おお、やっぱりというかなんというか、小判型です!
anko20140823-9割ってみると、こちらのあんこはこし餡です。黒糖の風味が利いてますね!
切腹最中のあんことは全く違う方向性のあんこで、いい感じです。種類は同じく最中ですけど、まったく違うお菓子といえるかも。

HPを拝見すると、ちょっと面白い解説があったので転載しますね。

「縁起の良い小判型の最中にこしあんで黒字にちなんで黒糖を使ったコクのあるあんをいれました。黒糖はカルシウムや鉄分などのミネラル、ビタミン類をたっぷり含んだ、栄養価の高い自然食品で、疲れた体と脳に活力を与えます。「景気上昇最中」を食べて、イライラを解消し、集中力をアップさせ、一日も早い景気上昇(回復)をめざして頑張りましょう。」
(新正堂HPより転載)

「イライラを解消し、集中力をアップさせ」なんてのがいいですね~ww。

確かに、この最中を食べて一服するとちょっと余裕を持てるかも。

新正堂さんのお菓子は、どれもとにかくちょっとシャレが利いてる。お店の方も朗らかで優しい感じで、とても気持ちよくお買いものできました。

今度、仕事先にお持たせをすることがあったら、ぜひこちらのお菓子を使ってみたいな。

何かのついでに、ができないのがちょっと大変ですけどね。

新正堂
http://www.shinshodoh.co.jp/index.htm

file.71 かぎや菓子舗の「中葉」

いちにちいちあんこ

さて、前回に続いて、今回も滋賀県日野町で見つけた和菓子屋さん、かぎやさんで購入したお菓子。

「中葉」です!

中葉 

……前回に引き続き、日野町が誇る名族・蒲生氏中興の祖、貞秀さんのお墓の前の日陰からお送りしております。地べたにじか置きです。すみません。

この「中葉」、たぶん「ちゅうよう」と読むんだと思います。お店の人がそんな風に呼んでいたような気がするのです。ちょっと自信がないのでネットで検索してみたりしましたが、発見できませんでした。

このひとパックで250円。リーズナブル~。

中葉一個の大きさはこんな感じ。二口で食べられるくらいの大きさですね。
中葉クレープ状の皮の中に粒あんが入っていますよ。

中葉割ってみるとこんな感じです。

生地は、なんとお味噌が入ってるそうで、食べてみると程よいお味噌の塩気と、コクがあり、モチっとした食感がいい感じ!味噌の配合のバランスが絶妙だからだと思いますが、キャラメリゼしたみたいな香ばしさも感じますよ!

小麦粉だけではなくて、餅粉も入ってるのかなあ。

あんこは、これまた品の良い甘味で美味しい!味噌のコクと粒あんのほっこりした感じがとてもよくあってます。

うううむ、これも美味しいなあ。

この前にご紹介した「いがまんじゅう」もそうなのですが、非常にシンプルでみんなが知っている素材で作られているお菓子なんですけど、丁寧に気配りをして作られたらこんな風に一段上に上がってしまうんだよなあ、お料理ってやつは…と思いますね。

素晴らしいなあ。
(続く)

かぎや菓子舗
http://tabelog.com/shiga/A2503/A250302/25003922/