愛犬との生活は悲喜こもごも。本当の「人生の豊かさ」って!?『愛犬と「幸せ家族」になる方法』/安藤一夫著(PHP文庫)

犬の気持ちをちゃんと受け取り、人の思いをちゃんと伝えるために
思いを込めて編集を お手伝いさせていただいておりました『愛犬と「幸せ家族」になる方法』という一冊が、いよいよ本日発売になりましたのでご報告させてください!

著者の安藤一夫さんにとって、本書は処女作。

安藤さんのプロとしての的確なアドバイスはもちろんのこと、そのお人柄のチャーミングさ、そして愛情深さをできるだけ率直に読者の方に体感いただけるように出来たらいいな…と願いながらお手伝いさせていただきました。

安藤さんは、大阪は豊中市でドッグサロンを経営されてる「犬のプロフェッショナル」。そして、ご自身も三匹のわんちゃんの飼い主さんでもあられます。
だからこそ、犬の気持ち、飼い主の気持ち、両方がとてもよくわかっておられるし、「意外と勘違いしてること多いねんで」とおっしゃいます。

「犬の気持ちをちゃんと受け取れるように、飼い主さんの言いたいことも、ちゃんと犬たちに伝えられるようにできたらええなあ」
最初の打ち合わせの際、安藤さんはそんな思いを話してくださいました。

「そばで見てると、ようわかんねん。本人たちが幸せならもう何もいうことないんやで、もうそれでええやん。せやけど、ちょっとしたことでもっともっとお互い楽になって幸せになれる、思て…」

大好きだからこそやってしまう「読み違い」「勘違い」。
ある、あるなあ、ありますよね!?
これって実は、犬と人の間だけで起こることでもないですよ。人と人の間でも「読み違い」は起こります。こんな読み違いは、長年連れ添った夫と妻の間にも、あったりしますよね。

安藤さんは、時に人間同士の例を巧みに上げつつ、犬の気持ちが本当はどうなのか、飼い主の思いはどう伝わっているのか、を笑いたっぷりに解き明かしてくださいます。

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面白い。でも涙が止まらない!
そして、本書の真骨頂は、思いもよらぬ部分で現れました。
安藤さんは、関東生まれの私などからしたら「笑いのエリート」。大阪の笑いとはここまで計算されたものなのか!?すごすぎる!…と思っていたので、本書の個性は、「犬のことをちゃんと学んでいけるのに、大笑いしながら読めてしまう」という点じゃないか、と思っていたのです。

ところがところが…

PART5で、「老犬介護」についてぜひ書いてください、とお願いしていたのですが、それまですらすらと書き進めてくださっていた、筆が止まってしまいました。

「ごめん、武藤さん。書かれへん。考えるだけで辛い」

安藤さんは、身体の大きな、いかにも男性らしい方なんですが、同時にとても情にあつくて涙もろい、優しい方なんです。
私たちがそんな風にお願いしたとしても、犬のケアのプロフェッショナルとして感情を切り離して言葉は悪いですが無難にさらっと書くこともできたはずです。でも、そんなこと、安藤さんにはできないのです。その気持ちが、すごくよく伝わってきました。
だけど私も編集長も、だからこそ書いてほしいとお願いしました。「そのつらい思いは、全飼い主さん共通の思い。それは絶対に読者の皆さんの心に響く」。そう感じたからなのです。

辛いとおっしゃる著者に、私たちも酷なことをお願いしていました。でも、安藤さんはまさに身を絞るようにしてPART5を書き上げてくださいました。そしてできあがったPART5は、簡潔ながらもぐっと心をつかまれる、本当に素晴らしい章になったと思います。

そして、ダメ押しはエピローグ、そしてあとがきです。

安藤さんは、「エピローグ お別れの時」で、突然逝ってしまった愛犬しじみちゃんのお話を書いてくださいました。その時の恐怖感、絶望感。もっと何かしてあげられたんじゃないか……、という後悔の念。
その大きな悲しみは、犬を同じように失ったことのある私、さらには犬を飼ったことがないという編集長の心をも激しく揺さぶりました。

一応、私たちは「読む」プロです。ですから、もう少ししっかりと、冷静になって読まなくちゃ、と思うんですけど、どうしても、何度読んでも涙が湧いてきてしまうのです。

「何度読んでも、涙が出ちゃうよ~」

N編集長がそうおっしゃっていたのが、本当に印象的。そして、それを聞きながら私までもらい泣き、さらに安藤さんにお伝えしながら二人で大泣き……なんなんでしょうか。これは!??

私は本書を担当させていただいて、犬たちだけでなく多くの方々と、心を込めて関わっておられる安藤さんの「豊かな人生」を感じました。

愛犬との生活は悲喜こもごも。一緒にいる喜び、いなくなってしまったことへの悲しみ。
豊かな人生とは、そんなたくさんの思いをたくさん経験していくことなんじゃないか、そう思いました。そしてともに味わう存在がいるとなお深いんだなあと。その存在というのは、犬でも人でも同じことですね。

ぜひ、皆さんにもお読みいただき、そんなことも考えてみてくださったらうれしいなあ、と切に思います。
ぜひぜひ、お手にとってみてくださいまし!

(むとう)

 

file.108 小池菓子舗の「あわまんじゅう」

いちにちいちあんこ

会津滞在最後の日、友人が車を出してくれる、というありがたい申し出をいただいて、ものすごく効率よくお寺さんを巡ることができちゃいました。
ありがとう!!Tさん!!

予定通りバスと徒歩で巡ったら、頑張っても三つのお寺さんにしか行けなかったはず。しかし、友人の車のおかげで、柳津(やないづ)にある「圓蔵寺(えんぞうじ)」まで足をのばすことができました!こちらも「ブツタビ」でレポート中ですが、徳一さん開基とされるお寺さんです。詳しくはまたブツタビのほうでもご報告したいと思います。

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(圓蔵寺さんからの柳津眺望。只見川の緩やかな流れが美し~)

さてさて、あんこです!

ガイドブックなど見ていて、気になっていたけど、たぶん今回はいけないなあ、と思っていた圓蔵寺門前にある「小池菓子舗」さんにも立ち寄りましたよ!
20151102-2いいかんじです~~~!
店頭から、名物の「あわまんじゅう」を作っているところがよく見えます。もう、間違いなく美味しいということがわかりますっ!!

柳津は「あわまんじゅう」が名物だそうで、こちら以外でもあわまんじゅうやさんが軒を連ねていました。小池菓子舗さんのHPによりますと…
「今からおよそ170年前、日本三大虚空蔵尊の一つ福満虚空蔵尊のその界わいが大火災にあって、当時の喝巌和尚が2度と災難に「アワ」ないようにとの饅頭をつくり信者一般に御護符として配ったものが以来、柳津の名物となったと言われています。」(HPより引用)

「災難にあわないように」ですって。語呂合わせが楽しいですね。

20151102-2栗まんじゅうも茶まんじゅうも美味しそうでしたが、ここはあえて「あわまんじゅう」のみをセレクト!

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ひゃ~!黄色がかわい~!!
20151102-4触ってみるとホワホワなのがわかります。
お餅とは違って、もっとやわやわ~っとしてて、瑞々しいのです。

20151102-5包みをとってみますと、わかりますか??
粟の粒粒が見えます!

20151102-6割ってみますと、こんなかんじですよ!モチ米と粟を混ぜて蒸し上げるんだそうですが、そのバランスが絶妙です!
かみつくとモチーっとしますがスルッと切れて、水分を多く含んで切るので、口の中でツルンと滑って、おなかのほうへといなくなってしまうような感じ。

そこに、これまた瑞々しい、こしあんがスルンと絡みます。

これは、美味しい~!!!!!(あえて太字!)

何個でも食べられちゃいますよ~~!!!
あんこ好きな武藤家、思わず絶句です。美味しすぎます!

こんなにシンプルで美味しいのは、まず素材がいいということ、さらに作り手の腕がいいということだよねえ~!!と興奮して声がでかくなるいい大人三人(笑)。

これはお取り寄せしたいね!おうおう!と盛り上がりました♪
ちなみに二日でさっと完食。
ちょっと個数買いすぎたかな、と思ったのは、武藤家的には杞憂でしたw。

小池菓子舗
http://koike-manjyu.com/index.html