大人気シリーズ最新刊発売!ちょっとミステリ?そして粋!畠山先生の新境地!/『本所おけら長屋(十六)』畠山健二著

ついに125万部突破!+発売日重版決定!

畠山健二先生の最新刊『本所おけら長屋(十六)』が、本日発売になりました!そして本巻で125万部を突破、さらに嬉しいことに、発売日重版決定という、素晴らしいスタートを切りました。

コロナの影響で、サイン会やトークショーなどのイベントが開催できない中、なかなか読者の皆さんとお目にかかれないのが残念ですね。そんな状況になって、早くも一年が経ちます。

しかしながら外出できない分、自宅で読書を楽しまれている方も増えていることもあってか、おかげさまで『本所おけら長屋』シリーズも、着々と読者が増えてくださっているようです。嬉しい限りです!

『おけら長屋』シリーズは、何気ない日々の暮らし、生きようとする気持ちに栄養を与えてくれる気がしますね。泣いたり笑ったり。友人たちと会えない今、おけら長屋の物語は、心に深くしみいるのです。担当編集ですから、何度も読んでいるのにもかかわらず、改めてその物語に、私は救われる思いがしています。

先生ならではの粋なラストシーン

今回のご本で、最も大きな特徴は、これまでにはなかった〔ミステリ〕的手法の物語が入っているということでしょうか。もちろん、お馴染みの「世話物」ベースではあるのですが、シリーズ史上最悪の殺人鬼が登場します。

ネタバレになるので、詳しくは書けませんが、ほんわかしている『おけら長屋』についにこんな悪者が!?とびっくりしてしまうかもしれません。読者の皆さんの反応がどうなるか、ちょっとドキドキしてしまいますが、きっと先生の新しい試みを、受け止めてくださるだろうと思います。

一つだけネタ晴らしをしてしまえば、読後感はとてもいいものになっていると思います。最後のページの、粋なことと言ったら!

先生に、最後のページの文章が降りてくる瞬間を、目の当たりにしましたが、その時編集長と私は思わず拍手をしてしまいました。

編集長と私は、「長年編集やってるけど、降りたくるその瞬間に立ち会えて、こんなふうに拍手をしたことなんて、初めてですよ!」と二人とも興奮して帰路についたことを、鮮明に覚えています。こんな時間を持てるなんて編集者として最高に幸せですねえ、とうなずき合いながら。

今回も、心からお勧めしたい、素晴らしい四編になっております!
ぜひ、皆さんにお手に取っていただけたらと思います。

(むとう)

その謎は「地形」に理由があるんです!/『地形で読み解く古代史の謎』関裕二著(PHP文庫)

ご紹介が遅くなってしまいましたが、関裕二先生の『地形で読み解く古代史の謎』の編集をお手伝いさせていただきました!

ここ数年、「地形」に注目する人は増えていますね。

確かに、地形は大事です。歴史上の謎と呼ばれるものは、政治的事件だけをおいすぎると、よくわからなくなったりしますけど、地形を見てみたら、「なるほど、この位置に深い川があったら、そりゃこれ以上前に進めないわ」みたいな感じで、いっきに謎が氷解するなんてことがよくあります。

今でもそうですよね。例えば、取材アルアルなんですが、「地図アプリで3キロ、徒歩35分と出たので、余裕で歩けるじゃんと思って行ってみたら、その道筋はアップダウンの激しいほぼ山道で、35分でたどり着けなかった」なんてことがよくあります。行ってみないとほんと分からないし、行ってみると合点がいく…。「机上で終わらずに、現場に行って体感するのが一番」と、関先生はいつもおっしゃいますが、本当におっしゃる通りです。

そんな関先生が、「地形」にフォーカスして書かれた『地形で読み解く古代史』(KKベストセラーズ)をリニューアル。『地形で読み解く古代史の謎』としてPHP文庫に再登場!!
邪馬台国、ヤマト建国の経緯、古代遷都などなど、日本古代史の謎を、先生が読み解いてくださいますよ~。

今回は地図を多めに配置しております。そして、今と昔では地理も変わっているので、一部ではありますが、その当時の地図(推定)を掲載するよう頑張りました。実際に地図もご覧いただきながら、先生のキレッキレな解釈を堪能していただけると思います。

ぜひお手に取ってくださいね~!

(むとう)

117万部突破大人気シリーズ最新刊登場!!今回は「春夏秋冬」人生は色とりどりですねえ…/『本所おけら長屋(十五)』畠山健二著

編集のお手伝いをさせていただいている畠山健二先生の『本所おけら長屋』シリーズ第15巻、本日発売になりました!

周りでは、待ちかねたよ~と言って下さる方もチラホラ……。今回も、ご期待通り。泣いて笑って、存分に楽しんいただけるすごい作品ですよ!

今回の作品は全部で四話。

「はるざれ」

「なつぜみ」

「あきなす」

「ふゆどり」

……もうおわかりですね??
そうです、春夏秋冬でございますよ!!

これまで作品の中に、畠山先生は「季節感」をあまり入れないようにしておられました。春夏秋冬を入れて描くのは、時代小説としては王道ですよね。江戸時代のお江戸を描くのに季節ごとの行事を入れるのは常套手段。いかもそう言う雰囲気が出ますから……。

『おけら長屋』は「会話の妙」が勝負だと、先生はお考えなので、あえて季節感には頼らない…そんなお考えもおありだったんじゃないかと思います。

しかし今回は、あえてテーマそのものに、「季節」をまとわせてこられました。それこそ「満を持して」の四作品ということだと思いますし、本当に珠玉の、力作ぞろいになっております。

今回の四話はですね…、なんというか…。いつもそうではあるんですけども、いつもに増して何度読んでもグッときます。しみじみ深い、と申しますか……。先生の人生哲学がにじみ出ていると申しますか……。

ぜひ、お手に取ってみてくださいね!!

それから、もう一つお知らせです!!

畠山先生責任編集のムック『東京スッタモンダ』が9/15に刊行されました~~!!

こちらは、畠山先生が長らく『旅行読売』さんで連載されていたコラムを一挙掲載するとともに、『おけら長屋』の副読本として人物紹介や、お散歩マップはじめ、いろんな企画が掲載されていますよ!

鉄斎さんゆかりの黒石藩探訪をはじめ、ミステリーハンター宮地眞理子さんとのはしご酒、三遊亭兼好師匠との対談、狛犬ハンター・ミノシマタカコさんとめぐる狛犬散歩だったり……と、とにかく盛りだくさん!楽しく・面白くを追及された、珠玉の一冊です。

こちらも、ぜひ最新刊と一緒に、お手に取ってみてくださいね~!
私は今回は関わっていないのですが、読者として大変楽しく拝見させていただきました!お勧めです♪

(むとう)