あの飛鳥大仏が、ほぼ造立当時のままだった!!?

日本最古級の仏像としてまずその名前が挙がる、飛鳥寺の飛鳥大仏(重文)。

ただ、この飛鳥大仏は、鎌倉時代と江戸時代に大幅に補修されていると説明されてきて、造立当時のままなのは、お顔の部分だけ、と説明されてきました。

ところが、早稲田大学大橋一章教授の調査によると、どうも全体が造立当時のままの可能性が高いという結果が出たというのです!

早稲田大学の記事!↓
http://www.waseda.jp/jp/news12/121020_daibutsu.html

ざっくり要約してしまいますと、お顔も体も銅などの金属組成が同じなため、同時期に作られたんじゃないかという、結果。これは、すごいことです!

現在、飛鳥大仏の造立は609年とされています。609年に日本で作られた銅製の仏像となると、名実ともに最古と名乗るにふさわしい仏像ってことですよね!

最古であってもなくても、補修されていてもなくても、あのお像の素晴らしさは変わりませんが(私は飛鳥大仏大好きなのです^^)、今後のさらなる調査が楽しみです。

【朗報】清水寺奥ノ院の観音さまと新潟で、ご本尊と沖縄で会えちゃいますよ!!

仏像好きの皆さんはもうとっくにチェックされてましたか?
私、すっかり後ノリになっております。情けなや…

なんと、京都清水寺奥ノ院の秘仏・「三面千手観世音菩薩像」が新潟万代島美術館にて。
また、秘仏は展示されませんが、そのほかの貴重な仏像や曼荼羅図などが沖縄県立博物館・美術館にて公開されるというではありませんか!!!

なぜ、新潟と沖縄…。何かご縁がおありなんでしょうか?

沖縄は私にとっても第二の故郷のような場所ですので、こちらにもいきたい気持ちでいっぱいですが、なんと言いましても、奥の院の秘仏「三面千手観世音菩薩像」は、2000年も2009年も見逃してしまっているが故に、思わず指が震えるほどに衝撃を受けました。

いや、だって33年に一度のご開帳が本来ですから、ね。もう、生きてるうちに一度でも拝観できたらいいか…とほほ……。と落ち込んでいたところ、まさかのこの特別開帳ですもの。いやもう、なんかご褒美もらったような嬉しさですよ!

これはいかねばなりますまい!

新潟は10月14日まで。
沖縄は11月2日~12月8日!!

(詳しくは清水寺のHPにて ↓)
http://www.kiyomizudera.or.jp/news/2013/08/post-3.html
20130909

美術手帖の特集が「円空」ですよ!?

さて、前回に引き続き、お勧め本のご紹介です。
本というか、今回は雑誌ですね!

なんと、美術手帖さんですよ~!
20代のころ、現代美術が好きでよく買っていた美術雑誌ですが、なんと、2月号(ちょっと遅いですけども^^;)の第一特集が円空さんです!

何しろ、東京国立博物館では現在円空展を絶賛公開中ですから、紹介するなら今っちゃ今なんですけども。
あの美術手帖さんが、円空さんかあ~~。なんだか新鮮です。
だって、1月号の特集は会田誠さんですよ!ンで、3月号はフランシス・ベーコンだし!
そういう雑誌で「円空」という人の作品として円空仏を紹介している、というのが何か非常に面白いのです。

さらにもう一ひねりなのが、漫画家の井上雄彦さんと一緒に円空仏を見に行くという特集があったり、彫刻家棚田康司さんが、円空仏を研究している職人さんと一緒に円空仏を掘ってみる、という企画があったりしてね。
さらに、円空仏の基本データもちゃんと掲載してくれてますし、みうらじゅんさんががっちり寄稿もされていまして、とても充実感のある内容です。

さらに偶然に、と言っていいのかわかりませんが、
第二特集に「白隠展」が入ってます。
なんだか二度おいしい、みたいな感じですよお。

それにしても、久しぶりに美術手帖を買いました。
「雑誌」らしい頑張りが紙面を生き生きとさせている気がしていて、同業者の端くれとして、すごく嬉しくなっちゃいました。面白がったり、これいいよね?と読者に提案を投げかけるような部分。そういう部分があってこその出版ですよね。この美術手帖にはそんな提案がたくさんあるような気がしたのです。

今月中に、円空展は必ず見に行くつもりですが、こちらを読んで、とてもさわやかな気持ちをいただきました。ますます楽しみです!