昨年年末からアウトドア雑誌『BE-PAL』さんのwebで始まった連載「文化系アウトドアのススメ」。連載と言っても不定期。ひと月かふた月に1テーマ。まとめをつくっておこうと思い立ちました。
最初のテーマは「大和葛城山」、次のテーマは「金剛山」でした。三つ目のテーマは「御岩神社」。ここ数年、「最強パワースポット」としても大人気の古社です。
神社ですが、巨石を要する山そのものがご神体なので、ちょっとアウトドア。実際に歩きながら、古来の日本人らしい宗教的世界を、今も体感できる場所だと思います。
「日本人らしい」と言うのは、どういうことかと言えば、それは「神仏混淆」の世界ということです。
今は、神社か寺(仏教寺院)かと、分けて考えるよう、それによって作法も違うし…と教わりますが、実はそのように分けられたのは明治になってから。
元々は、分かちがたく、一緒に祀られる存在でした。大きな神社には「神宮寺(じんぐうじ)」といって、神様にお経をあげたり、お守りするような役割のお寺が建立されていましたし、お寺には鎮守の神さまが祀られていました。
この「御岩神社」を取材したいと思ったのは、最強パワースポットとして大人気だと知ったこともありますが、今も明治以前の姿をとどめている場所らしい、と知ったことが最も大きな動機でした。
上の写真は、境内の様子ですが、実はとても象徴的。鳥居の内側に、大日如来像が安置されています。昔はこう言う風景が普通だったんですよね。
御岩神社は、そのような日本の原風景を、今も体感できる貴重な場所だと思います。実は、取材させていただいたら、このやたらとパワフルな場所である理由がもう一つあったこともわかったのですが、それはぜひ記事をご覧いただけたらと思います!
最後になりますが、同行させていただいた本田不二雄氏、たいへんお世話になりました御岩神社の宮司様を始め、各位、改めて御礼申し上げます。