日曜日は三越前の三井記念美術館で開催中の「大妖怪展」に行ってきました。「三越前」という駅名だと分かりにくいかもですが、このエリアはすべての街道の起点となっている「日本橋」すぐそば。つまり江戸時代では超一等地ですよね。
三越本店、三井本店をはじめ、たくさんの老舗が今も軒を連ねています。大きなビルになってしまっているので「老舗街」と言われてもちょっとピンと来ないかもしれませんけど^^;。
大妖怪展を観終わった後、そんな雰囲気を味わいたくて人形町まで散歩してみました。今回一緒に行ったのは「面白いもの好き」な旅をよく一緒にしているメンバーなので、こういう街歩きもたちまち「発見」の嵐になります。
路地に入って小さなお稲荷さんにお参りしたり、注染で有名な手拭屋さん戸田商店を発見したり。戦前の長屋をベースに異様に成長?してしまった古い長屋を見つけてみたり…。
一時間半かけて人形町の甘酒横丁につくと、もう夜になっていました。日曜日なので早じまいか定休日でお店はほとんどやっていません。そんななかで、ひときわ目立つお店を発見。
人形焼本舗「板倉屋」さんです。
これはちょうどいい!と人形焼、ゲット!
ところで、人形焼、というと浅草の印象が強いですが、本来この人形町が発祥の地だって知ってました?しかも、帰ってから調べてみて分かったんですけど、この板倉屋さんの初代が考案して発売したのが最初だったんですよ!知らなかった~~。
こちらが昔の看板とのこと。「写真を撮ってもいいですか?」とお訊ねすると、
「どうぞどうぞ、中のほうも見てみてください」
とご主人。焼き場も見せていただいちゃいました。
もう遅い時間でしたので、焼いていらっしゃいませんでしたけど、いつもここで焼いてるんだそうですよ。左の壁一面に焼き型があります。すごいですね。
さらにさらに。お忙しい手を止めて、焼き型も見せてくださいましたよ!(ご主人はじめ皆さんが本当に親切!)
HPによりますとこちらで販売している人形焼は、6つのお顔があるんだそうです。
『布袋尊、弁財天、恵比寿、毘沙門、大黒天、寿老人、弁財天を表しています。6人しかいない七福神にお客様の笑顔を足して、七福神にしてあげてください。』(HPより抜粋)
おおお、なんかしゃれてますねえ。
そして、いろいろ悩みましたが、時間もなかったので五個入りを買いました。
シンプルですが、なんかしゃれてるでしょ?いいかんじ。
わあ、かわいい!誰が誰だかはちょっとはっきりわからないですけど、前列の左は毘沙門さんで、真ん中は布袋さん?ううう、見分けがいまいち…
こしあんがたくさん入ってます!
うわあ、美味しい!
ねっとりと濃厚。でも甘味は適度。丁寧に作ってらっしゃるのがよくわかります。
皮がはちみつと卵の風味がはっきりとしているので、こしあんもしっかりと風味がないとバランス崩れちゃうだろうなあ。絶妙なバランスです。
5個で500円って、大きさの割にちょっとお高い?なんて思っちゃいましたが、さにあらず。しっかりとしてるので、一個でも十分満足感があります。丁寧に作られているからでしょう、既製品の人形焼とは別物。ちょっとしたお持たせでさらっとこういうものを用意できると、なんだかおとなな気がするなあ。いいなあ。