【関西旅】①三つの霊地が集中する「紀伊半島」の宗教空間を感じる。/『山の神仏』展@大阪市立美術館

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紀伊は、「異界之地」
もう15年ほど前になりますが、初めて熊野界隈(紀伊半島南部)を訪れたとき、

「なるほど、ここはまさに根の国、『異界』だわ」

と思いました。

どんなに進んでも同じように見える山地の様子、下流よりも上流につれて広くなっていく熊野川。車で回ったのにもかかわらず、やたらと「果てしない」、自分が前に進めているのかさえ定かでないような気がしてだんだん怖くなりました。
そしてこれまでの常識では読めない地形に、感覚を狂わされるような気がしたのです。河は下流のほうが川幅がある、という常識にとらわれていると、川の上流のほうにある本宮のところでぱっと広がる広大な河川敷の光景は、不思議でしょうがありません。燦々と輝く夏の木漏れ日の中、私はわけもなく「ぞっとした」のでした。

……これが、私の熊野初体験。

この時感じた「畏れ」のようなものは、その後何度いっても変わらずに持ち続けています。この感覚は、「熊野」に限ったことではありません。「吉野」もそんな風に感じます。残念ながら高野山はまだ行ったことがないので、想像の域にすぎませんが、私にとって紀伊半島は「普通ではない場所」なのです。まさに『異界』。
そしてそう思うのは私だけではありません。長い歴史のなかで、この場所は非常の地でありました。生というよりは死、この世というよりは、あの世。またはそんな両極端なコンセプトを軽々と往来できてしまうような、…異空間のような場所です。
こわいけど魅力的で、ひきつけられてしまうのです。

初!大阪市立美術館
そんなわけで、大阪市立美術館で開催された『山の神仏』展はどうしても行きたかった。たまたま決まった京都取材旅にかこつけて、一日早く関西入り。大阪は天王寺にある大阪市立美術館にいくことができました。本当にラッキーでした。

20140527-2天王寺駅から程ないところにある天王寺公園の、中心的な施設がこの大阪市立美術館です。立派な建物ですよね!??住友家の本邸だった建物なんだそうですが、さすがさすが。
20140527-8そしてこちらが入口です。かっこいいですねえ!
ちなみに、今回のポスターや図録のアートワークはかなりかっこいい。このポスターもいいですよね。ちなみにこちらの獅子と狛犬は吉野水分(みくまり)神社のもので鎌倉時代のものです。かっこい~!
20140527-1そしてこちらがエントランスホール。ここは写真撮ってもいいと書かれていたので、ぱしゃり。それにしてもゴージャスですねえ。

展示も楽しみですが、こちらの建物を拝見するだけでも十分楽しめちゃいますね。またこちらの庭はあの小川治兵衛作庭によるもの。このお庭については、また別の機会に書きたいと思いますが、見ごたえ抜群の公園です!

さて、展示は3部構成になっています。第一部は「吉野・大峯」、第二部は「熊野三山」、第三部は「高野山」。解説はあの山折哲雄先生だというので、珍しく音声ガイドも借りてみました。今回はかなり濃ゆい内容。何しろ三部構成のそれぞれが、一つの展覧会として成り立つくらい、深くて複雑な世界を持ったものです。先生の解説を伺ったほうが少しでも理解できるかな?と思ったからなのでした。

一部の「吉野」から見始めてすぐに「わあ、これは体力持つかな…」と思いましたよ。とにかく濃すぎ!!

こりゃたいへんだあ!

(続く)

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