file.24 梅林堂の「汐水ようかん」

いちにちいちあんこ

7月初めに比べたらだいぶましな暑さですね。7月半ばくらいにこのくらいの暑さというのは例年通りなのかなと思いますけども…

さて、そんな暑いときには??

……そうですよねえ。水ようかんですよねえ!

そんなわけで、いただきものの水ようかんを朝冷蔵庫に入れて冷やしておきましたので、そろそろいただきましょうか。
汐水ようかん熊谷を中心に店舗展開している「梅林堂」の「汐水ようかん」です。梅林堂といえば、子どものころから馴染み深い和・洋菓子屋さん。もとは和菓子屋さんだったんだろうと思いますが、ケーキやクッキー、また和洋折衷なオリジナルお菓子など販売しているお店です。

そんな懐かしのお店ではありますが、この「汐水ようかん」は今回初めていただきますよお。
汐水ようかん少し白みがかったあんは、原材料名を見ると白インゲン豆も入ってるみたい。小豆100パーセントのこしあんよりもちょっと軽い感じ。そこにちょっと塩味が効いてまして、甘味が際立って感じられます。

口どけはゼリーのようで軽いんですが、後味はかなりずっしり来ます。ちょっと濃い目に入れた熱い緑茶が合いますね。

そして、改めて、健康になってきてよかった!と喜びをかみしめました。あんこものはカンペキ復活宣言、と言っていいでしょう。

いや~、今日も美味しゅうございました!

梅林堂
http://www.bairindo.co.jp/

セマルハコガメに会いたい


突然ですが、亀も好き

爬虫類の中で断然好きなのは、「亀」です。
トカゲも好きですが、…いや、でもやっぱ断然「亀」ですね。うん。

突然な思い付きのようですが、ついこないだ、理化学研究所発生・再生科学総合研究センター研究員の方々の発表で「亀の甲羅はあばら骨(肋骨)から背面に広がってできることがわかった」といったニュースを見て、そんなことをふと思ったわけなんですが。

亀と言っても本当にさまざまな種類がいますよね。
たとえば世界最大の亀は「オサガメ」です。甲羅の長さが何と約2m、900㎏ほどにもなるというんですから驚きます。すごすぎますよね!!!かっこいい!!!!

日本では、以前は名古屋湊水族館で飼育されていたらしいのですが、現在はいない様子。ネットでいろいろ検索してみても、亀マニアの皆さんが、ぜひ見てみたい、とおっしゃられているので、やはり自然環境下でないと見ることが難しいんですね。

さて、一方、日本では、どんな亀がいるのかというと、よく見られる外来種も含めて「6科11属13種(2亜種)」が確認されているようです。

オサガメも上陸はしてないですけど近海には来たりしてるみたいなので、それもオサガメ科としてカウント。
ウミガメ科のアオウミガメ、アカウミガメ、タイマイ、スッポン科の二ホンすっぽん、イシガメ科のクサガメ、二ホンイシガメ、ミナミイシガメ、セマルハコガメ(ヤエヤマセマルハコガメ)、などがいます。

セマルハコガメに会いたい
さて、そんなカメさんたちの中で天然記念物に指定されている「セマルハコガメ」が今回の主役です。「セマルハコガメ」は、日本だと、石垣島・西表島に生息している「箱亀」です。

なんというか、亀というと「頭と手足をひっこめる」っていう印象ですよね? この箱亀さんたちは、さらに一歩攻めてる(いや守ってるというか;)んですよ。
胸とおなかの間に蝶番(ちょうつがい)みたいなのがあって、ひっこめるだけじゃなく、腹甲でビッタンと閉めちゃうんです。蓋したみたいに。結果、箱みたいにきっちりした感じになるので「箱亀」とよばれてるんですね。

以前から、ぜひ現地で会いたいなあ、と思っていたんですが、残念ながら会えずじまい。石垣島、そこそこ回数行ってるのになあ。
石垣島によくいく友人や在住の友人が言うには、「その辺でよくみる」そうですけど、タイミング外してなかなか会えなかったのです。
セマルハコガメの焼き物

(余りに会えなくて悔しくなって、衝動買いしたセマルハコガメの置物。「内臓までちゃんと作ってるさ」と言われてついつい3000円で購入した。)

ところが(もう二年前になっちゃいますが;)、久しぶりに上陸した西表島で、ついに出会うことができました!!
セマルハコガメおおおお!!いた~!!!
本当に草むらに普通にいました!

見てください、この甲羅の美しいこと。写真の色でちょっとあれですけど、ほとんどオレンジのような輝きのある茶色と、深いこげ茶色のコントラスト。

あんまり、うれしくて私が興奮しすぎたせいでしょうか。
居心地が悪くなったみたいで、もっと深い草むらへと逃げて行ってしまいました。ううむ。草むらであんまり写真がうまく撮れなかった。何しろ突然のことで携帯しか持ってなかったし。ううむ無念。
セマルハコガメの焼き物おそらくこんな感じでした!たぶん!

実はそのあと、石垣島の宿に戻ってから、庭にいるのを発見しました。そして、散歩してても発見しました。わあ、「その辺にいる」って本当だ。いったい私はこれまで何を見ていたんだろう…。節穴…。

それはともかく、こんなに美しい亀がいる場所って最高ですね!
また石垣島に行きたいなあ。次回行ったらかなり発見できる自信ありますよ…。

 

 

 

『本所おけら長屋』/畠山健二著

入院前に、校正読みをお手伝いさせていただいた一冊をご紹介します。入院してしまったために校了作業のお手伝いまでできず、N編集長にはとてもご迷惑をおかけしてしまったので、個人的には申し訳ない気持ちでいっぱいなのですが、なんといっても素晴らしい作品ですので、こちらでもご紹介させていただけたらと思います。

*        *        *

私は、ちょっと元気がないときに「時代小説」を好んで手に取ります。

最大限弱っているときには、山本周五郎さん。
人間関係に嫌なことがあったりして元気が出ないときは、池波正太郎さん。
センチメンタルな気持ちになっているときには藤沢周平さん。
自分に元気(喝)がほしいときには隆慶一郎さん。

時代小説を書かれる小説家の先生というのは、どうしてこんなに「人間」に詳しいのでしょうか。人生の厚みみたいなものを教えてくださいます。

さて、今回ご紹介する『本所おけら長屋』も、そんな時代小説の一つです。

著者の畠山健二さんは、もともと演芸作家としてご活躍されている方だそうなので、台詞回し、掛け合いが絶妙に楽しい。下町・本所の江戸っ子たちの人情溢れるお話の数々は、「人間賛歌」に満ちています。

細かく好きなセリフなど書いてしまうとネタバレになってしまうので、控えますが、たくさん好きな言葉があります。そして何と言っても、かけあいの呼吸が絶妙。空気感と言いましょうか。
うううん。たまりません!

そうですね、これは…。「いやなことがあってしょぼんとしている時」に読む本に決定!
この本を読めば、きっと、私も頑張ろう、と顔をあげてにっこり笑えるんじゃないかと思います。

ぜひ、お手に取ってみてください!